ソディック、形彫り放電加工のフレキシブル生産システムを共同開発

・C&Gシステムズと連携、DX推進とスマートファクトリー化を加速

ソディックは11月20日、金型製造現場などで用いられる形彫り放電加工(EDM)の工程を半自動化するフレキシブル生産システム「AIQ-MfgSemiAuto」を開発したと発表した。CAD/CAMや生産管理システムを手掛けるC&Gシステムズとの共同研究を経て、2025年11月より販売を開始する。

■システム概要

「AIQ-MfgSemiAuto」は、電極加工に関する設計・製造・測定・放電加工の一連の情報をデータベースで一元管理し、QRコードによるアクセスで人的ミスを排除する統合型生産システム。

  • 設計工程ではCAD/CAMで作成した加工情報を登録
  • 製造工程では母材にQRコードを貼付し、MC加工・CMM測定・EDM加工へと連携
  • 測定結果は自動的にEDMプログラムへ反映され、寸法誤差や芯ずれを補正

これにより、放電加工工程全体の半自動化を実現し、生産性向上とコスト削減を両立する。

■将来展望

同社は、電極やワークの自動搬送装置(AMR)を組み合わせた「フルオート版(AIQ-MfgFullAuto)」の開発も進めている。これにより、段取り作業の削減、稼働率向上、省人化を同時に達成し、スマートファクトリー構築への重要なステップと位置づける。さらに、ワイヤカットや研削、旋削など他工程への拡張も視野に入れる。

■市場背景

製造現場では、多品種少量生産や短納期対応、労働力不足、技術継承などの課題が深刻化している。ソディックは、放電加工の合理化ニーズに応える形で本システムを投入し、DX推進と競争力強化を狙う。

■販売情報

  • 販売価格:5,400,000円~(税別、保守料別、AIQベースモジュール必須)
  • 年間販売目標:10システム

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