中国工程機械（建設機械）工業協会が11月18日に発表した統計によると、2025年10月の中国建設機械市場は機種によって明暗が分かれた。平地機やクレーン類が堅調に推移する一方、塔式クレーンや高所作業プラットフォームは減少傾向を示した。
■平地機
10月の販売台数は634台で、前年同月比4.1％増。うち国内販売は102台（同22.9％増）、輸出は532台（同1.1％増）。1～10月累計では6,918台（同6.5％増）となり、内販1,224台（同29.9％増）、輸出5,694台（同2.5％増）と堅調に推移した。
■自動車起重機（トラッククレーン）
当月販売は1,422台で前年同月比15％増。国内市場での販売が738台（同41.7％増）と好調だった一方、輸出は684台で同4.5％減。1～10月累計では1万6,527台（同2.8％減）で、国内・輸出ともに小幅減少にとどまった。
■履帯起重機（クローラークレーン）
10月販売は336台で前年同月比71.4％増。国内販売97台（同54％増）、輸出239台（同79.7％増）。1～10月累計は2,701台（同22.9％増）となり、両市場で増加基調が続いた。
■随車起重機（トラック搭載クレーン）
10月の販売は1,907台（同10.2％増）で、国内1,528台（同2.4％増）、輸出379台（同59.2％増）。1～10月累計は2万909台（同5.9％増）と安定推移している。
■塔式起重機（タワークレーン）
10月販売は329台で前年同月比6.8％減。うち国内199台（同16.7％減）、輸出130台（同14％増）。1～10月累計では4,463台（同30.6％減）と大きく落ち込み、特に国内市場での需要が半減（同50.4％減）した。
■産業車両（フォークリフト）
10月販売は11万4,250台、前年同月比15.9％増。国内市場は7万388台（同16.2％増）、輸出4万3,862台（同15.4％増）。1～10月累計では122万656台（同14.2％増）と堅調。
うち電動歩行式倉庫車両を除くフォークリフトは10月4万5,231台（同9.97％増）で、累計49万6,279台（同6.34％増）だった。
■圧路機（ロードローラー）
10月販売は1,162台で前年同月比19.3％増。国内421台（同6.85％増）、輸出741台（同27.8％増）。累計1万4,726台（同21.6％増）と、輸出が全体を牽引した。
■ 舗装機（アスファルトフィニッシャ）
10月販売は103台（同21.2％増）、国内63台（同8.6％増）、輸出40台（同48.1％増）。累計1,352台（同31.3％増）と堅調で、特に国内需要が伸びている。
■高所作業プラットフォーム
当月販売は9,120台で前年同月比38.8％減（国内3856台・同41.8％減、輸出5,264台・同36.3％減）。1～10月累計14万1,021台（同30.6％減）と減速基調が続く。
■高所作業車
10月は322台（同5.2％増）で、内販319台（同16.8％増）、輸出3台（同90.9％減）。1～10月累計4,140台（同37.7％増）と総じて拡大傾向にある。
（出所：中国工程機械工業協会 統計与経済運行部）