ヤンマー、オランダ・アルメレ・シティFCの買収を完了

・KNVBが認可、スタジアムと全株式の取得手続きが正式成立

ヤンマーホールディングスは11月18日、オランダ・アルメレのプロサッカークラブ「アルメレ・シティFC(Almere City FC)」の買収について、王立オランダサッカー協会(KNVB)プロサッカーライセンス委員会からの認可を取得し、10月31日付でクラブの正式なオーナーとなったと発表した。同社は2015年から本拠地スタジアムのスポンサーを務めており、今回の承認によりクラブ・施設一体での運営体制が整った。

■買収は7月に締結、KNVBの審査を経て正式成立

ヤンマーは2025年7月7日、Kroonenberg Groep(クルーネンベルグ・グループ)との間で、クラブの全株式およびスタジアムの取得契約を締結。KNVBによる審査と認可を経て、今回正式に取引が完了した。

アルメレ・シティFCのホームスタジアム「ヤンマー・スタディオン」は、2015年からヤンマーがネーミングライツを保有。今回のオーナー化により、同社はクラブ経営と地域連携を一体的に推進できる環境を確立した。

■各代表者コメント

・アルメレ・シティFC CEO ジョン・ベス氏
「委員会の最終承認により買収が完了し、クラブにとって歴史的な節目となった。ヤンマーが新たなオーナーとなり、前オーナーであるクローネンベルグ・グループも引き続きメインスポンサーとして支援することで、長期的な成長戦略を実現できる体制が整った」

・ヤンマーヨーロッパ CEO サミール・ラウキリ氏
「1989年からアルメレ市に拠点を置く当社にとって、同クラブは自然なパートナー。スポーツと地域の持続可能な発展に寄与し、グループのクラブ運営ノウハウや地域との結びつきを生かして組織強化に取り組む。サッカーはヤンマーにとって“原動力”であり、イノベーションを促進する力をクラブと共に証明したい」

・クルーネンベルグ・グループ CEO レスリー・バンバーガー氏
「これまで築いてきたクラブの基盤を誇りに思う。ヤンマーが引き継いでくれることを嬉しく思い、今後もメインスポンサーとしてクラブを支える。今回の買収はクラブにとって新たなステージの始まりだ」

■ヤンマー、スポーツ支援を通じたブランド戦略を加速

ヤンマーはディーゼルエンジンを中核に、アグリ、建機、マリン、エネルギーなど幅広い事業を展開。スポーツ分野ではサッカー・セーリングなどのグローバルパートナーシップを通じてブランド価値向上を図っており、今回のオーナー参入は欧州でのプレゼンス強化にも寄与する。

同社は“A SUSTAINABLE FUTURE”を掲げ、地域社会と共にスポーツ文化を育む取り組みも加速させる方針だ。

■アルメレ・シティFCの概要

アルメレ・シティFCは、オランダのアルメレ市を拠点とするプロサッカークラブ。2005年にプロ参入し、2023–2024および2024–2025シーズンはエールディビジ(トップリーグ)でプレー。現在はセカンドリーグ所属。ホームは「ヤンマー・スタジアム」。

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