・高効率排ガス処理システムを導入し、環境保全と経済性両立へ
タクマは11月18日、千葉県の東金市外三市町清掃組合が計画する新ごみ処理施設整備で、DBO方式による一括受注したと発表した。高効率排ガス処理システムやAI燃焼制御技術を中核に据え、2029年10月から20年間にわたり運営を担う。
■老朽化施設の更新でDBO方式を採用
東金市外三市町清掃組合は現在、「東金市外三市町環境クリーンセンター」で可燃ごみの焼却処理や資源化を行っているが、稼働開始から20年以上が経過し老朽化が進行していた。このため新ごみ処理施設の整備が決定され、タクマを代表とする企業グループが、設計・建設・運営の一括契約(DBO)を受注した。
新施設はエネルギー回収型の廃棄物処理施設と、鉄・アルミなどを回収するマテリアルリサイクル推進施設で構成。建設期間は2025年10月~2029年9月で、2029年10月から2049年9月までの20年間運営を行う。
■高効率発電とAI燃焼制御で環境負荷低減
エネルギー回収型施設では、高温高圧ボイラを採用した高効率ごみ発電システムを導入。省エネ機器の積極活用により消費電力を抑制し、余剰電力の最大化を図る。
排ガス対策では、AIが燃焼異常の兆候を事前に予測する「AI燃焼制御技術」を活用し、有害ガス発生を抑制。さらに高性能な除去装置と組み合わせた「高効率排ガス処理システム」により、環境性能と経済性の両立を狙う。
一方、マテリアルリサイクル推進施設では、鉄・アルミなど資源物を高純度で回収し、循環型社会の推進に寄与する。
■380件超の納入実績を背景に長期運営
タクマは国内約380施設の納入実績を有し、燃焼・熱回収などの環境技術に強みを持つ。今回の案件でも同社の技術を全面的に活用し、安全・安定運転を重視した施設運営を行うとしている。
<受注概要>
発注者: 東金市外三市町清掃組合
受注者: タクマ東京支社(代表)/熊谷組首都圏支店/昭和設計東京事務所/古谷建設/タクマテクノス
事業名: 新ごみ処理施設整備及び運営事業
建設場所: 東金市上武射田地先 他
事業内容: DBO事業(設計・建設・運営)
施設概要:
・エネルギー回収型廃棄物処理施設:125t/日(62.5t×2炉)、ストーカ式
・マテリアルリサイクル推進施設:18t/5h
契約金額: 354.98億円(税別)
設計・建設期間: 2025年10月~2029年9月
運営期間: 2029年10月~2049年9月
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