ハビックス、ペットケア商品製造に参入、ユニ・チャームと製造委託契約

・44億円投じ新工場、素材から製品まで一貫体制へ

衛生材料メーカーのハビックス(岐阜県岐阜市)は11月10日、ユニ・チャームプロダクツ(愛媛県四国中央市)との間でペットケア商品の製造委託に関する基本合意書を締結したと発表した。新事業のため岐阜県本巣市に新工場を建設し、2027年4月からの操業開始を目指す。同社はこれまで、紙・不織布メーカーとして衛生材料を製造してきたが、今回の新事業により衛生用品メーカーへと業態を拡大する。

新工場では、ユニ・チャームが販売するペットケア商品の生産を受託し、製品はすべてユニ・チャームプロダクツが買い取る仕組みだ。

ハビックスの衛生用紙および不織布は、従来からユニ・チャームのペットケア商品に採用されてきた実績がある。今回の提携により、素材供給から最終製品の製造まで一貫した生産体制を構築する。同社にとって、衛生用品の製造ノウハウを蓄積できる機会となり、将来の持続的成長につながると期待される。

新設する岐阜工場(仮称)は、岐阜県本巣市見延に約3.4万平方メートルの敷地を確保。初期投資として土地・建物、機械装置などで約44億円を見込む。2026年1月着工、同年12月竣工の予定で、翌2027年4月から本格稼働する計画だ。

同社は「ビューティフルライフ創造企業」をミッションに掲げ、衛生材料、外食産業、医療・介護分野で事業を展開。今回の衛生用品加工事業の立ち上げは、成長戦略の中核に位置づけている。2026年3月期の業績への影響は軽微としているが、事業開始以降は継続的かつ安定的な収益貢献を見込んでいる。

ユニ・チャームプロダクツは、ユニ・チャームの100%子会社で、ベビー用紙オムツや生理用品などを製造。2024年12月期の売上高は2,291億円、営業利益は126億円を計上している。

<新工場の概要>
・名称 :岐阜工場(仮称)
・所在地 :岐阜県本巣市見延1432-8
・生産品目 :ペットケア商品
・敷地面積 :34,111.81㎡(10,318.82坪)
・着工予定 :2026年1月(予定)
・竣工予定 :2026年12月(予定)

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