TOYOイノベックス、25年4〜9月売上は7.1%増の136.5億円、26年3月期予想は据え置き

TOYOイノベックス(旧・東洋機械金属)が11月14日に発表した2026年3月期第2四半期(中間期、25年4〜9月)連結業績によると、受注高は135億8,400万円(前年同期比9.0%減)、売上高は136億5,200万円(同7.1%増)となった。このうち、国内売上高は32億5,800万円(同25.0%減)、海外売上高は103億9,400万円(同23.7%増)となり、海外比率は76.1%となった。損益については、売上高の増加やコスト構造及び生産体制の見直しに取り組んだ結果、営業利益は1億5,800万円(前年同期は営業損失4億3,100万円)、経常利益は3億600万円(前年同期は経常損失3億9,600万円)、親会社株主に帰属する中間純利益は1億7,600万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間期純損失5億1,800万円)となった。

中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調にあるものの、物価高の影響やマイナス金利政策の解除、円安傾向の継続などから、先行きは不透明な状況で推移した。また、海外ではアメリカの関税政策の影響による景気の下振れリスクやロシアによるウクライナ侵攻の長期化に加え、中東情勢が再び緊迫化するなど、地政学的リスクの高まりから、依然として世界の経済動向は予断を許さない状況が続いた。

同社グループの事業に関連する業界においては、需要低迷の長期化と部材価格および燃料エネルギー価格の高止まり等の影響により、厳しい状況で推移した。このような市場環境の下、同社グループにおいては、2027年3月期を最終年度とする「中期経営計画2026」に基づいた事業活動を推進し、競争力向上を図るべく高付加価値製品の開発、ソリューションビジネスの強化等に取り組み、持続的な成長と安定した収益確保を図ってきた。

■製品別の売上の状況
[射出成形機]
受注は、国内・海外共に減少した。売上は、国内の生活用品や家電、医療機器関連向けが減少した。一方、海外は米国の生活用品関連や中国の医療機器関連向けが増加した。この結果、受注高は96億6,600万円(前年同期比9.2%減)、売上高は100億3,200万円(同7.4%増)となった。このうち、海外売上高は77億200万円(同25.7%増)となり、海外比率は76.8%となった。

[ダイカストマシン]
受注は、国内・海外共に減少した。売上は、国内の自動車関連向けが減少した。一方、海外は中国や南・東南アジアの自動車関連向けが増加した。この結果、受注高は39億1,800万円(前年同期比8.4%減)、売上高は36億1,900万円(同6.3%増)となった。このうち、海外売上高は26億9,100万円(同18.3%増)となり、海外比率は74.4%となった。

■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

2026年3月期の通期連結業績予想については、2025年4月23日に公表した予想から変更はない。売上高300億円(前期比11.0%増)、営業利益3億円(前期は5億2,100万円の損失)、経常利益4億円(前期は4億2,700万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益1億5,000万円(前期は8億4,500万円の損失)。

■日精樹脂工業との経営統合について

なお、同社は同日、日精樹脂工業株式会社と2026年4月1日をもって共同株式移転により完全親会社となる「GMSグループ株式会社」を設立し経営統合を行うことについて合意し、経営統合契約書を締結するとともに、株式移転計画書を共同で作成したことを発表している。株式移転比率は、TOYOイノベックス1株に対して1.51株、日精樹脂工業1株に対して2株を割当交付する予定。​​​​​​​​​​​​​​​​

2026年3月期第2四半期決算短信
決算説明資料