オカダアイヨン、アドバンテッジパートナーズと事業提携

・海外事業強化へ、経営コンサル支援で企業価値向上目指す

建機アタッチメント大手のオカダアイヨンは11月13日、アドバンテッジパートナーズ(東京都港区)と事業提携契約を締結したと発表した。同日開催の取締役会で決議した。提携開始は12月10日を予定している。

同社は圧砕機、油圧ブレーカなどの建機アタッチメント、廃木材処理機などの環境関連機器、林業・金属リサイクル機械の開発・製造・販売を手がけており、子会社7社、関連会社1社で構成される。

主力の解体環境アタッチメント事業では、油圧ショベルやクレーンの先端に装着してコンクリート建造物の解体工事などに使用される製品を展開。戦後の高度成長期以降に建てられた建造物が順次解体対象となっており、都市再開発やインフラ再整備の動きを背景に国内需要は順調に伸長している。

同社は2021年5月に2030年までの中長期経営計画「VISION 30」を策定。国内では営業体制の見直しや生産性向上、海外では米・欧・アジアへの戦略投入によりバリューチェーン強化を図っている。現在は3カ年計画「ローリングプランFY2025~FY2027」を実行中で、国内トップメーカーとしての地位を堅持する一方、マーケットが大きく成長余地のある海外事業では、これまでM&Aなどで業績拡大を図ってきたが、営業体制強化や市場シェア拡大は道半ばの状態だという。

また、国内外の建設現場では人手不足対応の省力化、安全性向上、環境負荷低減、IoT活用など幅広いニーズに対応した新製品開発が求められており、次期ローリングプラン策定に向けて事業全体のブラッシュアップが喫緊の課題となっていた。

今回の提携により、アドバンテッジパートナーズから以下の支援を受ける。(1)米国・欧州における解体アタッチメント販売強化とサービスモデルの構築・展開、(2)国内事業の収益力強化、(3)国内アフターサービス体制の高度化、(4)在庫管理強化によるキャッシュフロー改善、(5)M&A・アライアンスや人材採用強化、中期経営計画策定などのIR支援。

同社は「アドバンテッジパートナーズの豊富なコンサルティング実績と高度な経営支援により、成長戦略の策定や具体的戦略推進、M&A候補先の発掘などで支援を受け、企業価値向上を図る」としている。

なお、同社は同日付で、アドバンテッジパートナーズグループが出資するファンドに対し、第5回新株予約権と第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行することも発表している。

2026年3月期の業績への影響は軽微としている。

ニュースリリース