ユングハインリッヒ、第3四半期は微増収も一過性要因で利益半減

・ロシア子会社売却と構造改革費用が影響

ユングハインリッヒ(Jungheinrich):2025年11月12日

ハンブルク発、フォークリフト大手ユングハインリッヒ(Jungheinrich AG)の2025年第3四半期業績は、受注・売上高が前年同期比で小幅増となったものの、一過性の費用計上により利益が大きく減少した。

■決算概要(2025年Q3)

  • 受注高:40億77百万ユーロ(前年同期:39億31百万ユーロ)
  • 売上高:40億08百万ユーロ(同:39億23百万ユーロ)
  • 営業利益(EBIT):1億60百万ユーロ(同:3億20百万ユーロ)
  • 売上高営業利益率:4.0%(同:8.2%)
  • 税引前利益(EBT):1億38百万ユーロ(同:3億01百万ユーロ)
  • 当期純利益:7,400万ユーロ(同:2億14百万ユーロ)
  • 1株当たり利益(優先株):0.74ユーロ(同:2.11ユーロ)
  • フリーキャッシュフロー:1億51百万ユーロ(同:3億14百万ユーロ)

■業績概況

第3四半期は、ロシア子会社「Jungheinrich Lift Truck OOO」の売却契約に伴う減損85百万ユーロ、並びに進行中の構造改革プログラム関連費用60百万ユーロを計上。これら一過性要因が利益を大幅に押し下げた。

財務担当取締役フォルカー・ヒューズ(Volker Hues)博士は「構造改革とロシア事業売却に伴う一過性費用が第3四半期の収益を大きく圧迫した。市場成長が鈍化する中、改革の着実な実行が不可欠だ」とコメントしている。

■構造改革プログラム

同社は7月17日、監査役会の承認を得てグローバル競争力強化を目的とした改革プログラムを決定。人員・拠点に関わる施策を含み、生産・管理・事務機能の最適化を進める。

  • 中期的に年間約1億ユーロのコスト削減効果を見込む
  • 2025年度に約9,000万ユーロの一過性費用を計上予定(うち3分の2を第3四半期に計上済み)

■ロシア子会社売却

7月21日には、ロシアの金融投資家・資産運用会社への子会社売却契約を締結。取引完了は市場慣行条件およびロシア政府委員会の承認を待つ状況。

■業績予想

2025年度通期業績予想については、7月21日に公表した内容を据え置き、6月末の中間報告でも確認済み。

ニュースリリース

第3四半期プレゼン資料