トヨタ自動車(Toyota Motor Corporation)は11月13日、米国における事業強化の一環として、今後5年間で最大100億ドル(約1兆5,000億円規模)の追加投資を行うと発表した。今回の計画により、約70年前の米国進出以来の累計投資額は約600億ドルに達する。
同時に、海外初のトヨタ内製電池製造会社「トヨタ・バッテリー・マニュファクチャリング・ノースカロライナ(Toyota Battery Manufacturing, North Carolina/TBMNC)」の開所式を実施し、生産開始を正式に発表した。
米国ではこれまでに約5万人を雇用し、11拠点の製造工場で3,500万台超の車両を開発・生産してきた。今回の追加投資により、同国での生産体制をさらに強化し、電動化を中心としたマルチパスウェイ戦略の推進を図る。
TBMNCは、電動車需要の拡大に対応する戦略的拠点として、総投資額約140億ドルを投じて建設された。稼働により最大5,100人の新規雇用を創出し、トヨタの電池供給網を北米で大幅に拡充する。
トヨタ北米社長兼CEOの小川哲男氏は、「トヨタ初となる米国電池工場の稼働と、最大100億ドルの追加投資決定は当社の歴史における大きな節目である。電動化の推進を通じ、米国およびノースカロライナ州の地域社会、従業員、販売店、サプライヤーとより強固な関係を築いていく」と述べた。
トヨタは「町いちばんの企業」を掲げ、各国・地域において愛され頼りにされる存在を目指している。米国では今後も電動化技術や地域投資を通じて、持続可能な産業基盤の構築に取り組む方針である。
<米国事業への追加投資および電池工場稼働開始>
投資総額:最大100億ドル(約1兆5,000億円)
実施期間:今後5年間
主要拠点:トヨタ・バッテリー・マニュファクチャリング・ノースカロライナ(TBMNC)
TBMNC投資額:約140億ドル
新規雇用:最大5,100人
米国内生産拠点数:11拠点
累計投資額:約600億ドル
目的:電動化対応、生産体制強化、地域経済貢献