・営業利益は26.5%増、日本セグメントが大幅回復
油研工業は11月10日、2026年3月期第2四半期(中間期、2025年4〜9月)の連結決算を発表した。売上高は159億4,400万円で前年同期比1.9%増とほぼ横ばいだったが、営業利益は8億8,300万円と前年同期比26.5%増と大幅に改善した。一方、経常利益は7億2,200万円で同4.7%減、親会社株主に帰属する中間純利益は4億4,900万円で同1.5%減となった。1株当たり中間純利益は119円75銭で、前年同期の118円28銭から微増している。
中間期の世界経済は、米国の政治・経済政策による不確実性や地政学的リスクの継続により、予断を許さない状況が続いた。日本経済においても、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加により緩やかな回復基調が続いたものの、米国の政策動向による影響や物価上昇などにより、先行きは不透明な状況となっている。
営業利益の大幅増加は売上総利益の改善と販売管理費の削減によるものだが、経常利益段階では為替差損1億5,300万円や支払利息の増加1億2,400万円などが響き、前年同期の為替差益2,900万円から転じたことが大きく影響した。包括利益は164万円と前年同期の10億7,600万円から大幅に減少した。これは為替換算調整勘定が7億4,300万円のマイナスとなったことが主因である。
セグメント別では、日本が売上高71億7,600万円で前年同期比12.2%増、営業利益は1億9,700万円で同190.8%増と大幅に回復した。アジアは売上高84億8,300万円で同5.6%減となったものの、営業利益は6億400万円で同12.3%増と収益性が向上した。ヨーロッパは売上高2億8,300万円で同3.5%増だったが、営業利益は100万円と同86.8%減と大幅に減益となった。
■ 通期の業績予想
通期の業績予想については修正せず、売上高324億円で前期比3.3%減、営業利益16億円で同16.7%減、経常利益14億円で同27.2%減、親会社株主に帰属する当期純利益8億5,000万円で同32.0%減、1株当たり当期純利益は225円99銭を見込んでいる。
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