日立産機、インド・ガンディーナガル工場が本格稼働、空気圧縮機の現地生産を開始

・デジタルサービス事業のグローバル展開を加速

日立産機システム(東京都千代田区)は11月7日、インド・グジャラート州ガンディーナガル工場の開所式典を11月3日に開催し、本格的な事業運営を開始したと発表した。同拠点では定置式油冷式スクリュー空気圧縮機を生産するとともに、インド国内での販売・アフターサービス体制を確立する。成長著しいインド市場への本格参入により、同社のLumada事業のグローバル展開を加速させる。

同社はこれまで、日立グループのインド現地法人である日立ハイレルに空気圧縮機の販売事業を委託し、製品は日本からの輸入に頼っていた。今回、同事業を継承し現地生産体制を構築したことで、顧客ニーズへの迅速な対応が可能となるほか、アフターサービスの強化や部品の現地調達による価格競争力の向上が期待される。

新工場では、食品・飲料、バイオ医薬、自動車など各種産業向けに日立ブランドの空気圧縮機を供給する。今後は他機種や空気圧縮機以外の製品の製造・販売も視野に入れ、インド市場でのさらなる事業拡大を図る方針だ。

同社は空気圧縮機をデジタライズドアセットと位置づけ、グローバルに供給する体制を構築中。機器から収集したデータにドメインナレッジと先進AIを組み合わせたデジタルサービス「産業分野向けHMAX」を展開し、顧客の生産性向上とイノベーションを支援する「Integrated Industry Automation」に注力している。この取り組みは、Lumada 3.0を体現する「産業向けHMAX」の提供を通じて、製造現場のフロントラインワーカーの業務革新につなげる狙いだ。

ジョン・ランドール社長兼 CEO は「新拠点の稼働により、先進的な空気圧縮機技術を顧客により近い場所から提供できる。インドの産業が効率的かつサステナブルな成長を実現するためのソリューションをお届けしたい」とコメントしている。

インド拠点の本格稼働は、日立のコネクティブインダストリーズセクターのグローバル化と基盤強化に向けた重要なマイルストーンとなる。同社は引き続き、高効率なプロダクトと革新的なデジタルサービスの提供を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していく構えだ。​​​​​​​​​​​​​​​​

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