日本製鋼所、25年4〜9月売上は25%増の1,356億円超、主力の産業機械が牽引

・素形材は堅調な需要、増収増益を達成

日本製鋼所が11月10日に発表した2026年3月期第2四半期(中間期)の連結業績は、売上高、各利益ともに前年同期を大幅に上回る結果となった。売上高は、前年同期比25.3%増の1,356億6,200万円に達した。利益面では、営業利益が同47.1%増の121億9,200万円、経常利益が同47.0%増の126億4,700万円と、収益性が大きく改善。親会社株主に帰属する中間純利益は、同67.9%増の100億9,200万円を計上、一株当たり中間純利益(EPS)も前年同期の81円65銭から137円11銭へと増加した。 

■豊富な受注残を背景に売上を大幅伸長

中間期における日本製鋼所グループの業績は、売上高が前年同期比25.3%増の1,356億円超となった。これは、特に産業機械事業における全般的に豊富な受注残を背景に、売上が大きく増加したことが主要因である。一方で、受注高は1,240億円と前年同期比12.1%減となった。これは、主に産業機械事業において、米国関税政策に起因する投資の手控えなどから、樹脂製造・加工機械の受注が減少したことによるもの。しかしながら、利益面では、増収効果により営業利益が47.1%増の121億9,200万円となるなど、収益性が向上した。 

■セグメント別業績
<産業機械事業>
 売上高は、豊富な受注残の消化により前年同期比32.2%増の1,139億2,500万円と大幅に増加した。営業利益も同47.6%増の101億9,300万円を達成し、全体の利益を牽引した。一方で、受注高は前年同期比23.4%減の898億7,600万円となった。樹脂製造・加工機械の受注が減速したことが影響している。 

<素形材・エンジニアリング事業>
受注高は、高効率火力発電や原子力発電向け需要の拡大を受け、前年同期比45.0%増の328億900万円と大幅に伸長した。 売上高は205億100万円で、前年同期比2.8%の微減となった。営業利益は、要員確保などの人材投資に伴う固定費の増加が響き、当中間期において同8.8%減の37億5,200万円となった。 

■通期予想は据え置き、堅実な成長を見込む

2026年3月期の通期連結業績予想については、2025年5月13日に公表された予想値から修正はない。  売上高:2,900億円(前期比16.7%増)  、営業利益:245億円(前期比7.3%増)  、経常利益:245億円(前期比4.3%増) 
、親会社株主に帰属する当期純利益:185億円(前期比3.0%増)  。
1株当たり当期純利益(EPS):251円34銭  。

同社は、通期業績予想の達成に向け、引き続き事業活動を推進していく方針である。

日本製鋼所の2026年3月期第2四半期決算短信