・売上高456億円、営業利益48億円、半導体関連は減益も自動車関連の好調が全体を牽引
平田機工は11月7日、2026年3月期第2四半期(4〜9月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比13.1%増の456億4,800万円、営業利益は同74.4%増の48億2,200万円、経常利益は同85.0%増の50億1,100万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同90.5%増の34億3,700万円となった。1株当たり中間純利益(EPS)は112円35銭(前年同期57円89銭)だった。
■経営成績等の概況
当中間期は地政学リスクの長期化、資源・エネルギー価格の高騰、米国の関税政策の影響等が続き、先行きの不透明感を払拭できない状況が続いた。このような経営環境のもと、同社は新中期経営計画(2025-2027年度)において「半導体関連事業における事業規模の拡大」「受注生産ビジネスにおける収益性の強化」など5つの戦略の柱を掲げ、高利益体質の実現とビジネス領域の拡大を図っている。
当中間期は電気自動車(EV)向けや内燃機関向けの生産設備、半導体関連のウェーハ搬送設備で売上高を伸ばし、前年同期から増収となった。利益面では、半導体関連が前年同期から減益となったものの、自動車関連では前年同期から大幅増益となり、全体を押し上げた。
■セグメント別業績
自動車関連事業は売上高221億3,400万円(前年同期比17.1%増)、営業利益32億4,800万円(同150.1%増)と大幅な増益を記録した。エンジン組立設備や車載用電子部品組立設備の大型案件を受注し、エンジンおよびインバータ関連の売上高が増加した。また、バッテリー充放電関連設備の売上高も前期から継続して底堅く推移した。
半導体関連事業は売上高164億1,200万円(同15.8%増)と増収だったが、営業利益は10億4,500万円(同42.0%減)と大幅減益となった。生成AI関連の受注が継続したことにより、ウェーハ搬送設備を中心に売上高は堅調に推移したものの、価格転嫁の遅延や一部製品の保証費用の増加、棚卸資産の評価見直し等により、前年同期から減益となった。
その他自動省力機器事業は売上高59億7,900万円(同3.3%減)とやや減収だったが、営業利益は4億6,500万円(前年同期は3億800万円の営業損失)と黒字転換した。フラットパネルディスプレイ(FPD)関連設備の生産が順調に進捗し、FPD関連設備の原価率改善により収益性が向上した。
■受注状況
当中間期の受注高は434億2,900万円(前年同期比1.2%減)となった。セグメント別では、自動車関連が243億7,400万円(同1.5%減)、半導体関連が127億2,500万円(同5.0%減)、その他自動省力機器が51億7,700万円(同9.6%増)となった。
受注残高は542億1,400万円(同21.4%減)で、自動車関連が324億4,200万円(同27.9%減)、半導体関連が153億2,700万円(同18.0%減)、その他自動省力機器が57億4,800万円(同18.9%増)となった。
■ 2026年3月期通期業績予想
2026年3月期通期の連結業績予想については、5月9日に開示した予想から変更はない。売上高960億円(前期比8.5%増)、営業利益84億円(同21.8%増)、経常利益82億円(同19.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益57億円(同19.3%増)を見込んでいる。1株当たり当期純利益(EPS)は184円11銭を予想している。
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