FUJI、25年4〜9月売上はロボット好調で26.3%増の795億円

・営業利益は47.6%増の95億9,100万円に

FUJIが11月7日に発表した2026年3月期第2四半期(中間期、2025年4〜9月)の連結決算は、売上高が前年同期比26.3%増の795億4,200万円、営業利益が同47.6%増の95億9,100万円となり、大幅な増収増益を達成した。 経常利益は同41.4%増の102億2,800万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同72.2%増の89億8,800万円となり、収益性は大きく改善。1株当たり中間純利益(EPS)は、前年中間期の56円60銭から102円06銭へと伸長した。 

■好調なロボットソリューションが牽引

・新機種「NXTR」の拡販とアジアの設備投資が寄与

・今回の好業績は、主力のロボットソリューション事業が牽引した。 

当中間連結会計期間、米国関税政策の影響で世界経済に減速の動きが見られたものの、中国では駆け込み需要などもあり外需が持ち直す環境となった。同社グループは、主力であるロボットソリューション事業において、モジュール型電子部品装着機「NXTR」や「AIMEXR」といった最新機種の拡販に注力。特に「NXTR」は自動化と高密度実装の優位性が評価され、従来の主力機種からの切り替えが加速したことが、売上を押し上げる最大の要因。この需要拡大に対応するため、岡崎工場の新工場棟の整備を進め、「NXTR」の生産体制強化に努めたことも功を奏した。 

■セグメント別経営成績

セグメント別では、「ロボットソリューション」事業の売上高が前年中間期比29.7%増の734億7,700万円、営業利益は同45.3%増の115億9,800万円を計上し、全体の収益を大きく牽引した。これは、ベトナムやタイを中心とするアジア地域で、コンピュータやサーバー関連の設備投資需要が旺盛だったことが主な要因。 

一方で、「マシンツール」事業は、売上高が前年中間期比3.3%減の52億500万円、営業利益は同0.0%減の2億1,600万円と横ばい。日本および中国で一定の自動車関連設備需要はあったものの、北米での設備需要が伸び悩んだことが影響した。 

■地域別売上高、売上高を顧客の所在地で分類すると、アジア地域が特に伸長 

  • 中国:前年同期の206億4,400万円から261億6,000万円へ増加し、全社売上構成比で32.9%を占めた。 
  • 他アジア地域:前年同期の151億3,900万円から309億5,400万円へと大幅に増加し、構成比は38.9%に達した。 
  • 日本:前年同期の62億7,700万円から82億6,000万円へ増加した。 

■通期予想を上方修正、活発な設備投資を受け、純利益は61.4%増を見込む

同社は、ロボットソリューション事業におけるアジア地域での活発な設備投資需要が継続していることを受け、2025年8月5日に公表した通期の連結業績予想数値を上方修正した。 

修正後の通期予想数値は以下の通り。 

  • 売上高:前回予想1,530億円から1,650億円へ(対前期比29.5%増)。 
  • 営業利益:前回予想180億円から220億円へ(対前期比59.6%増)。 
  • 経常利益:前回予想185億円から228億円へ(対前期比48.7%増)。 
  • 親会社株主に帰属する当期純利益:前回予想140億円から176億円へ(対前期比61.4%増)。 
  • 1株当たり当期純利益(EPS):199円84銭。 

この修正は、アジア地域でのコンピュータやサーバー関連を中心とした設備投資需要の継続が主な理由である。 

FUJI の2026年3月期第2四半期決算短信

第2四半期決算説明資料