西松建設、マニラ首都圏地下鉄105工区を受注 ― 地下駅2駅と約1.3kmのトンネルを建設

・現地2件目の地下鉄工事

西松建設は11月6日、フィリピン共和国運輸省(Department of Transportation)より、「マニラ地下鉄プロジェクト(Metro Manila Subway Project)」の契約パッケージ105工区を受注したと発表した。これは同社にとって、現在施工中の102工区に続く2件目のマニラ地下鉄工事となる。

今回の105工区は、カラヤンアベニュー駅からボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)駅を経てBGC駅手前までの約1.3km区間を対象とし、2駅の地下駅舎およびシールドトンネルを建設するもの。契約金額はJV全体で約597億円、西松建設の持分は約400億円(日本円換算)となる。施工は西松建設と現地企業DMCIによる共同企業体(JV)が担い、契約形態は数量精算方式。工期は2026年1月2日から2031年7月24日までを予定している。

本事業は、フィリピン政府が進めるインフラ整備計画「ビルド・ベター・モア(Build Better More)」の重点プロジェクトとして位置づけられており、マニラ首都圏における深刻な交通渋滞や大気汚染の緩和を目的としている。地下鉄の整備により、公共交通の利便性向上と温室効果ガス削減への寄与が期待される。

施工区間のカラヤンアベニュー駅では上下併設型のプラットフォーム構造を採用し、BGC駅に向かうトンネル区間では左右併設方式へと移行する。両駅とも、オフィス街や商業施設、高級住宅地に隣接するエリアの地下に建設されることから、周辺関係者(ステークホルダー)との調整を重ねながら工事を進める計画。

西松建設は、長年にわたり国内外で培ってきたトンネル施工技術を活かし、現地のインフラ整備に貢献する考え。今後もフィリピンの経済発展を支える交通基盤の整備に参画し、社会の持続的成長に寄与していくとしている。

<受注概要>

工事名:マニラ地下鉄105工区工事
発注者:フィリピン共和国 運輸省(DOTr)
契約金額:JV全体約597億円、西松持分約400億円(日本円換算)
契約形態:数量精算
請負形態:西松―DMCI Joint Venture
工事場所:フィリピン共和国マニラ首都圏ケソン市
工期:2026年1月2日~20317月24日(仮)

ニュースリリース