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芝浦機械、独射出成形機メーカーを子会社化

・欧州事業強化へ、ゴム加工分野に参入

芝浦機械は11月7日、ドイツの射出成形機メーカーLWB Steinl GmbHの株式80%を取得し、子会社化すると発表した。100%子会社のSHIBAURA MACHINE EMEA GmbHを通じて取得する。株式譲渡実行は11月下旬から12月中旬を予定している。取得後の新社名は「SHIBAURA MACHINE LWB GmbH」となる見込み。

LWB Steinl社は1962年創業のゴム・樹脂向け竪型射出成形機の専門メーカー。ゴム加工用のモジュラー式射出成形機で高い技術力を持ち、欧州市場で確固たる地位を築いている。本社はドイツ・アルトドルフで、売上高は約4千万ユーロ。Peter Steinl氏がマネージングディレクターを務める。

芝浦機械は中期経営計画「中計2026」で事業ポートフォリオの変革を掲げており、欧州市場開拓を重点施策の一つに位置付けている。今年5月にはドイツに子会社を設立し、射出成形機の拡販を進めてきた。今回の買収により、欧州での生産拠点と販売・サービス体制を一層強化する。

同社は買収によるシナジー効果として、LWB Steinl社のブランド力を活用した欧州市場への本格参入を挙げる。また、インド工場などグループのリソースを活用し、製品コストの削減やアジア市場への展開も図る方針。

残る20%の株式は既存株主のPeter Steinl氏が保有を継続するが、3年後を目途に完全子会社化する計画。当期業績への影響は現在精査中としている。

芝浦機械にとって、ゴム加工分野への本格参入と欧州市場での事業基盤強化につながる戦略的買収となる。

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