加賀電子、タイ・アマタナコン工業団地に新EMS工場を建設、ASEANでの需要拡大に対応

加賀電子(東京都千代田区)は11月4日、アセアン地域で増大する電子機器受託製造(EMS)需要に対応するため、連結子会社のKAGA ELECTRONICS(THAILAND)CO., LTD.(本社:タイ・サムットプラーカーン県、社長:鈴木健司、以下「加賀タイ」)が新工場「アマタナコン第3工場」を建設すると発表した。

同社は2002年に加賀タイを設立し、現在アマタナコン工業団地内に2つの工場を運営。空調機器や事務機器、車載機器向け基板実装を中心に事業を展開しているほか、近年では自社ブランドの小型無線モジュールの量産も担っている。

今回の新工場は、「自動化」「省人化」をキーワードに、中国拠点で自社開発した表面実装機やはんだ槽などを組み合わせた自動化ラインを導入。サイクルタイムの短縮と需要変動への柔軟な対応を可能にする高効率な生産体制を構築する。これにより、中長期的に拡大が見込まれる基板実装需要への対応を強化するとともに、海外マザー工場としてマレーシア、ベトナム、インドなど他拠点への自動化設備展開も支援する。

さらに、完成品組立ラインを新設し、米国向けをはじめ多様化する顧客ニーズへの対応力を高める。3工場体制の確立により、加賀タイのEMS事業では5年後に売上高500億円を目指す方針。

新工場(第3工場)はチョンブリー県アマタナコン工業団地内に位置し、延床面積は4,400㎡。稼働は2025年内を予定しており、従業員は約110名で操業を開始する。投資額は約13億円(初期投資)。主にエアコン用および車載用基板実装・組立、北米向け完成品・ユニット製品組立を手掛ける予定となっている。

加賀電子グループは今後も、成長市場であるアセアン地域を中心にEMS事業の拡充を進め、グローバルな生産ネットワークの強化を図る方針である。

<新工場の概要> 新工場/現有工場
名称:アマタナコン第3工場/アマタナコン第1工場/アマタナコン第2工場

所在地:チョンブリー県アマタナコン工業団地 /同左/同左
延床面積:4,400㎡/5,250㎡/5,300㎡
生産品目:エアコン用・車載用基板実装/組立、北米向け完成品・ユニット製品組立/エアコン用・車載用基板実装/組立 /事務機器用基板実装
稼働時期:2025年内目途/2012年4月/2019年12月
従業員数:110名 (工場稼働時)/582名 (2025年2月末時点) /232名 (同左)
投資額:約13億円(初期投資) /約46億円(初期投資+追加投資) /約20億円(同左)

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