・新興国で鉱山機械需要拡大、先進国市場も回復基調に
HD現代建機(HD Hyundai Construction Equipment) :2025年10月29日
HD現代建機は10月29日、2025年第3四半期(7~9月)の連結業績を発表した。売上高は9,547億ウォン(前年同期比17%増)、営業利益は558億ウォン(同30%増)となり、新興国市場での鉱山機械需要の拡大と先進国市場の回復が寄与した。
同社によると、地域別では北米・欧州を中心に先進国市場での需要が回復傾向を示した。特に欧州市場では前年同期比32%増と大幅な伸びを記録し、北米でも8%増加した。高付加価値製品の販売構成比が上昇し、収益性の改善に寄与した。また、補修部品やメンテナンスを扱うアフターマーケット(AM)事業では、低価格帯部品やオイルの拡販により利益体質が一段と向上している。
新興国市場では、鉱山機械需要やインフラ投資の拡大、建設需要の堅調さを背景に多くの地域で大幅な成長を達成。特にアフリカではエチオピア、スーダンなど金鉱採掘やインフラ整備向け機械の需要が急増し、売上高は前年同期比216%増と突出した伸びを示した。南米ではエクアドルを中心に大型建機の販売が好調で、収益性が改善している。
中国市場では、小型建機の需要が増加しており、政府によるインフラ支援政策や老朽機更新需要が追い風となっている。売上高は前年同期比4%増を記録し、今後は現代インフラコア(HD Hyundai Infracore)の煙台子会社との統合効果により、さらなる業績向上が見込まれる。
一方、インドでは急成長後の一服感から販売がやや減少したが、ブラジルでは来年の大統領選を控えた中小規模建設プロジェクトの増加で一時的な需要が発生し、全体として前年並みを維持した。同社は今後、各市場に適した新製品投入で競争力強化を図る。
HD現代建機の担当者は「第2四半期の反発を経て、建設機械市場は回復局面に入っている。グローバル拠点での生産専門化を進め、地域ごとの需要に合わせた製品ポートフォリオで持続的な成長を目指す」と述べている。
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