・遠隔フォークリフトの機能・性能、事業性を検証
椿本チエインは10月30日、物流倉庫での作業効率向上と人手不足解消を目的に、「物流倉庫向け遠隔フォークリフト操作システム」のフィールド実証実験を開始したと発表した。遠隔操作によるフォークリフト作業の安全性、操作性、通信品質、システムの実用性などを検証し、将来的な事業化を視野に入れる。
今回の実証実験は、同社が開発した遠隔操作支援システムを活用し、実際の物流倉庫環境におけるフォークリフト運用を再現して行うもの。現地に設置したフォークリフトを遠隔地の操作拠点からコントロールし、積み下ろし作業や搬送動作の正確性、操作の遅延などを確認する。実験では通信ネットワークの安定性や、オペレーターの作業負荷、操作感の最適化なども検証項目に含めている。
物流業界では、少子高齢化や採用難を背景に、フォークリフト運転者の不足が深刻化しており、遠隔操作や自動化への期待が高まっている。同社は今回の実証を通じ、遠隔操作による複数拠点間での人材活用や、夜間・危険環境での安全作業支援など、次世代物流現場の新たな可能性を探る方針だ。
椿本チエインでは、搬送・物流システム分野においてチェーン事業で培った制御・駆動技術を応用し、スマートロジスティクスの実現に向けた研究開発を強化している。今回の実証結果をもとに、今後は通信インフラや車両メーカー、物流事業者などとの連携を深め、早期の実用化を目指す考え。
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