・減収減益も第2四半期で持ち直し
アイチコーポレーションは10月30日、2026年3月期第2四半期(中間期、25年4〜9月)の連結決算を発表した。売上高は245億500万円で前年同期比35億7,300万円(12.7%)の減収、営業利益は22億8,600万円で同4億7,000万円(17.1%)の減益となった。経常利益は27億300万円で同4億2,200万円(13.5%)減少し、親会社株主に帰属する中間純利益は20億4,900万円で同1億6,800万円(7.6%)の減益となった。1株当たり中間純利益(EPS)は30円40銭で、前年同期の29円75銭から微増した。
当中間期におけるわが国経済は、日米関税交渉の合意によって過度な警戒感が後退したものの、米国関税による悪影響の本格化、海外景気の減速、地政学リスクの高まり、為替相場の急速な変動、人手不足の深刻化、物価高の継続、借入金利の上昇見込みなど、依然として景気の先行きは不透明な状態が続いている。同社グループを取り巻く環境も、原材料価格の高止まりや労務費の上昇、部品価格の値上げ等が継続しており、引き続き厳しい経営環境で推移した。
サービス事業においては、ワンストップサービスを展開し、予防整備提案や車検業務取込等の積極的な事業活動を推進した結果、前期比で増収となった。一方で特装車の売上については、前第1四半期においてトラックマウント式高所作業車用のシャシ認証問題の解消による前期繰越での売上があったため、対前期比で減収となり、売上全体でも減収となった。利益についても、引き続き生産性向上と原価低減活動を展開したものの、対前期比で減益となった。
しかしながら、第2四半期(7〜9月)では、積極的な受注活動の展開に加え、製造プロセスの見直しによる原価改善、経費削減などの活動を展開した結果、当第1四半期の落ち込みを吸収し、公表値どおりに推移している。
■ セグメント別業績
セグメント別では、特装車事業の売上高は177億3,900万円で前年同期比44億100万円(20%)の減収となり、売上総利益は27億200万円で同9億1,000万円(25%)の減益となった。これは主に電力業界向けの売上が減少したことによる。
部品・修理事業では、売上高が64億5,500万円で前年同期比8億2,200万円(15%)の増収、売上総利益は22億1,500万円で同2億7,900万円(14%)の増益となった。これは主に修理による売上が増加したことによる。
その他事業の売上高は3億1,000万円で前年同期比600万円(2%)の増収となったが、売上総利益は6,700万円で同400万円(7%)の減益となった。
■ 2026年3月期通期の業績予想
2026年3月期通期の業績予想については、売上高610億円(前期比2.9%増)、営業利益76億円(同2.1%増)、経常利益83億円(同0.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益65億円(同2.6%増)、1株当たり当期純利益98円34銭を見込んでおり、従来予想から変更はない。
同社は、概ね計画通りに進捗しており、現在の受注状況や事業環境を踏まえ、目標達成に向けた十分な挽回が可能であると見込んでいる。
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