早和果樹園、有田川町に28億円投じ搾汁工場を新設

・6次産業化の優良企業、生産能力増強へ本格始動

みかんの生産から加工・販売まで手がける早和果樹園(和歌山県有田市)が、有田川町上中島に新たな搾汁工場を建設することが明らかになった。9月22日、和歌山県、有田振興局、有田川町の立会いのもと、立地協定が締結された。

■プロジェクト概要

今回の新工場建設プロジェクトは、総投資額約28億円を投じる大型案件となる。有田川町上中島37-1の約3,642平方メートルの敷地に建設され、令和8年(2026年)11月の操業開始を予定している。新工場では地元雇用32名を含む雇用創出も見込まれており、地域経済への貢献も期待される。

■受注拡大に対応、生産体制を強化

同社によると、県内外からの受注が増加の一途をたどっており、既存設備では製造が追いつかない状況が続いていた。今回の搾汁工場新設により、有田みかんを原料としたジュース等加工品の生産能力を大幅に増強し、拡大する需要に対応する。

■6次産業化のリーディングカンパニー

早和果樹園は昭和54年の創業以来、有田みかんの生産・販売に加え、ジュース等の加工品製造を手がけ、6次産業化を実践してきた。その取り組みが評価され、平成26年度には6次産業化優良事例表彰において最高峰となる農林水産大臣賞を受賞している。

農業分野においても、データを活用した栽培管理やドローン防除による園地管理など、先進的な農業経営を展開。美味しいみかん栽培に向けた技術革新を続けている。

<企業データ>
設立:平成12年11月
資本金:9,997万円
売上高:16億2,400万円
従業員数:正社員75名
事業内容みかんの生産、選別出荷、農産加工及び販売

新工場の稼働により、同社の年間生産能力がどの程度向上するかが注目される。地元有田ブランドの更なる発展と、地域経済活性化の起爆剤としての役割が期待されている。

<進出計画概要>
進出場所:和歌山県有田郡有田川町上中島37-1
敷地面積:3,641.70㎡
雇用予定:32名(地元雇用32名)
投資予定:約28億円(建物、設備)
操業時期:令和8年11月操業開始予定

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