三一集団と中国联通、戦略提携協定を締結

・5G工場、工業インターネット、AI分野で協力深化

三一(SANY):2025年9月23日

中国の建機大手、三一集団有限公司は9月23日、通信大手の中国联合網絡通信集団有限公司(中国联通)と新たな戦略協力協定を締結したと発表した。両社は三一集団の智聯重卡産業園で高層会談を実施し、5G工場建設、工業インターネット、AI知能体の研究開発などの分野で協力を拡大することで合意した。

今回の協定締結により、2018年から続く両社の戦略的パートナーシップがさらに強化される。中国联通の陳忠岳董事長らが三一集団を訪問し、唐修国董事長・総裁、梁林河董事らと会談。三一集団の許国強最高情報責任者(CIO)と中国联通集団政企客户事業群の方方上級副総裁が代表して調印式に臨んだ。

■6年間の協力で実績積み上げ

両社の協力関係は2018年に始まり、2019年5月に初の戦略協力協定を締結。以降6年間で多岐にわたる成果を上げている。

企業基盤通信・情報化分野では、三一集団が中国联通の「雲聯網」サービスを活用し、全国55カ所の産業園のネットワーク相互接続を実現。グローバル運営の効率的な通信基盤を構築した。

スマート製造分野では、両社が「5G聯合実験室」を共同設立し、5つの5G工場を構築して業界標準を確立。特に三一北京杭機工場は、世界経済フォーラムのダボス会議で重工業界初の「灯台工場」に認定された。

製品研究開発、販売、アフターサービス分野でも有益な取り組みを展開し、顧客により効率的なサービス体験の提供を目指している。

■「三化戦略」で未来を見据えた協力

三一集団は現在、グローバル化、デジタル・インテリジェント化、低炭素化の「三化戦略」を推進。第4次産業革命と第3次エネルギー革命がもたらす技術革新の機会を捉え、新たな生産性の発展を加速し、企業の高品質な発展を実現している。

AI新時代において、三一集団のデジタル・インテリジェント化転換のビジョンは「iSANY工業知能体」の構築。「オンライン大規模モデル、オフラインロボット、デジタルツイン・メタバース、協調ブロックチェーン」の実現を目指している。

両社は今後、それぞれの強みを活かし、協力分野を拡大。国務院の「人工知能+」行動指針に基づき、具現化知能、知能装備、ドメイン知能体建設などの分野で協力を深化させ、グローバル装備製造分野でトップクラスの高科技工業技術企業の構築を目指す。

今回の活動には、三一集団の匡蒼豪副総裁、智能製造総部の盧陽光副総監、商用車智造公司の黄鉄副総経理のほか、中国联通集団の王凌昇党組弁公室主任、湖南聯通の周智総経理、林穎副総経理らが出席した。

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