クラース(CLAAS)、デジタル連携に注力、Agritechnica 2025でCLAAS connectが中心的役割

・クラウドベースのエコシステムが機能を継続的に拡張 – 新たなAIアプリケーションと自動運転技術に注目

クラース(CLAAS):2025年9月23日

ハルゼヴィンケル/ハノーバー発、国際市場投入から1年が経過し、農業機械メーカーのCLAASは、デジタルエコシステム「CLAAS connect」を着実に拡張している。Agritechnica 2025(11月9-15日、ハノーバー)では、ホール13の5,500平方メートルを超える展示スタンドで、クラウドベースプラットフォームの最新開発成果を4つの中核的ステーションで紹介する。

■デジタル連携の継続的拡張

2024年末のロールアウト以来、CLAAS connectは既に50か国以上で利用可能となり、機械、農場、サービス・販売パートナーをデジタルで相互接続している。機能範囲は継続的に拡張されており、CEREX 700ラウンドベーラーやJAGUAR 1000フォレージハーベスターシリーズなどの新機種が既にデジタルエコシステムに統合されている。

「リソースを保護しながら生産性をさらに向上させることは、データの知的活用によってのみ可能です」と、CLAASのグローバルデジタルソリューション担当シニアバイスプレジデントであるウルフ・クリスティアン・フォン・ヴェンドルフ氏は説明する。同社はプロセス自動化、AI支援データ分析、自動運転ソリューションに焦点を当てている。

■精密農業向け拡張機能

技術的な新機能には、機械で実行されたすべての作業を自動的に記録・統合する包括的な圃場マップが含まれる。これは法的に要求される文書化を簡素化するだけでなく、精密な農場運営最適化も可能にする。

特に注目すべきは、CEMIS 1200ターミナルによる新しいライブ収量マッピング機能である。2026年からは、JAGUAR 800、900、1000シリーズで新しいISOBUS対応NUTRIMETERが利用可能となり、飼料収穫の成分に関する高品質な情報を提供する。LEXION コンバインハーベスター向けの試作版も2026年に穀物成分分析用として続く予定である。
自動化による圃場作業の簡素化
実用的な新機能として、GPS PILOT CEMIS 1200のAuto RefLine機能がある。これは車両の位置と走行方向に基づいて適切な基準線を自動的に認識し、異なる走行ガイダンス間を自動的に切り替える。基準線は、CLAAS connect車両群のすべての機械間でわずか数クリックで共有することも可能である。

■メーカー横断的互換性への注目

CLAASは、農業産業電子財団(AEF)の農業相互運用性ネットワーク(AgIN)に積極的に参加している。この取り組みは、メーカー横断的なクラウド間データ交換を標準化し、異なるメーカーとソフトウェアプロバイダー間の相互運用性を創出する。

「農業従事者にとって、機械群が単一ブランドか複数の異なるメーカーで構成されているかは問題にならないはずです」と、CLAASの接続性プロジェクトマネージャーであるルーカス・ウルフ氏は強調する。Agritechnicaでは、CLAASが他のAgIN参加者と共にCLAAS connectでの初期プロトタイプ実装を展示する。

■インテリジェントなデータ活用による持続可能性

拡張されたシステムは、単一機械や圃場内の機械群全体のCO2排出量の記録も可能にする。改善されたメーカー横断的収量レポート機能により、複数の収穫年にわたる比較可能性を持った品種別収量評価が可能となる。

CLAAS connectは、プロセス最適化から包括的な農場文書化まで、農業プロセスのデジタル化のための中核プラットフォームとして位置づけられている。継続的な開発は、農場規模やデジタル化レベルに関係なく、農業従事者に真の付加価値を提供することを目的としている。

Agritechnica 2025は11月9日から15日までハノーバーで開催される。CLAASはホール13で新製品を紹介する。

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