・総額5,000億ドル・10GW計画を2025年末までに前倒し達成見込み
OpenAI、Oracle、ソフトバンクグループは9月23日(米国時間)、米国内における大規模AIインフラ計画「Stargate」に関連し、新たに5つのAIデータセンター拠点を設立すると発表した。テキサス州アビリーンの旗艦拠点やCoreWeaveとのプロジェクトと合わせ、計画容量は約7GW、投資規模は今後3年間で4,000億ドルを超える見通し。1月に公表した総額5,000億ドル・10GWのコミットメントを2025年末までに前倒しで達成する可能性が高まった。
今回の発表には、OracleとOpenAIが7月に合意した米国内4.5GWの追加容量開発計画が含まれる。新設されるのは、テキサス州シャックルフォード郡、ニューメキシコ州ドニャアナ郡、中西部の未公表拠点の3カ所に加え、アビリーン近郊での600MW拡張。これにより総容量は5.5GWを超え、米国内で2.5万人超の現地雇用創出が見込まれる。
さらに、今回公表された2つのStargate拠点は、ソフトバンクグループと共同で開発。オハイオ州ローズタウンでは先進設計を取り入れたデータセンター建設が進んでおり、テキサス州ミラム郡ではソフトバンク傘下のSBエナジーと連携し電力インフラを提供する。両拠点は今後18カ月で最大1.5GWまで拡張可能で、迅速な展開と高いスケーラビリティを実現する計画。
5拠点は、今年1月に開始された全米規模の選定プロセスを経て決定。全米30州から300件を超える提案が寄せられたうちの第1弾であり、今後も追加サイトが順次発表される予定である。
Oracleは既にテキサス州アビリーンの旗艦キャンパスでNVIDIA GB200ラックを導入済みで、OpenAIの次世代研究に活用。ソフトバンクはArmやSBエナジーとの連携を強化し、データセンター設計とエネルギー供給の両面でStargateを推進する。
OpenAIのSam Altman CEOは「AIの未来を切り拓く鍵は計算基盤の構築にある」とコメント。Oracle Cloud InfrastructureのClay Magouyrkプレジデントも「OCIは比類なきスピードで拡大しており、大規模AI需要に対応できる」と述べた。ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は「StargateはAIの時代を支える国家的プロジェクトだ」と強調している。
同計画は1月にホワイトハウスでトランプ大統領立ち会いのもと発表された国家的枠組みで、米国のAIインフラ投資加速に向けた中心的プロジェクトとして進展している。
ニュースリリース(ソフトバンク)