パルフィンガー、北米最大級の部品配送センターを開設

パルフィンガー (PALFINGER):2025年9月18日

・イリノイ州の新拠点で年間7万5,000件の出荷体制を構築、ダウンタイム短縮を実現

世界的なクレーン・リフティングソリューションメーカーのパルフィンガー(PALFINGER)は、イリノイ州ハントリー(Huntley)に北米部品配送センターを正式開設したと発表した。総投資額1,500万ドル(約26億円、174円換算)をかけた戦略的施設により、米国、カナダ、メキシコ全域の販売店および顧客への部品供給スピードの大幅向上と機械稼働率の改善を図る。

■立地とシステムの優位性で競争力強化
新センターは延床面積17万7,000平方フィート(約1万6,400平方メートル)の屋内施設で、シカゴの主要州間高速道路、オヘア国際空港、ロックフォード貨物ハブに近接する戦略的立地を活用。ナックルブームクレーン、バケット車、トラック搭載フォークリフト、サービスクレーン、フックリフト、ケーブルホイスト、木材・廃棄物積込機など、北米向け全製品群に対応する6万点以上のスペアパーツを常時在庫する。
注目すべきは最新のオートストア(AutoStore)ロボットシステムの導入で、高速かつ高精度な部品ピッキングにより、従来比大幅な出荷時間短縮と信頼性向上を実現。同社の長年のグローバル物流パートナーであるL.I.T.との連携により、フル稼働時には年間7万5,000件の出荷処理能力を確保する。

アンドレアス・クラウザーCEOは「サービス事業はパルフィンガーの成長ドライバーであり、北米は重要市場の一つ。ハントリー施設は顧客の機械稼働維持への大型投資で、スピード、信頼性、そして地域への確固たるコミットメントの表れだ」と述べた。

■2030年売上倍増計画の中核インフラ

新配送センターは北米におけるパルフィンガーのスペアパーツ事業の中枢拠点として機能し、拡充するオンライン部品注文システムとの連携を強化する。同社は2030年までに世界的なサービスインフラ投資により、パーツ・サービス売上の倍増を目標としており、北米では今後10年間で売上高10億ドル(約1,740億円)達成とリフティングソリューション分野でのトップシェア獲得を目指す。

パルフィンガー北米・中南米営業サービス担当副社長のイスマエル・ダネルス氏は「新ハントリー施設は、サービス重視と顧客サポート強化が北米戦略の要であることを示している。VR訓練やデジタルリソース提供、モバイルサービス車両の拡充など、サービス提供革新と組み合わせることで、顧客が必要とする部品を必要な時に確実に届け、機械の最高性能維持を支援する」と説明した。

■200社参加の盛大な開設式典

開設記念式典は「Connected by Service, Driven by Excellence(サービスでつながり、卓越性に駆動される)」をモットーとする2025年パルフィンガー北米ディーラー会議と同時開催され、約200社の販売店、パートナー企業、同社幹部が参加。施設見学に加え、実機デモンストレーションやVRクレーンシミュレーターなどの体験型プログラムが実施された。

パルフィンガーAG概要本社:オーストリア。従業員約1万2,350人(契約労働者除く)、製造拠点30カ所、世界規模の販売サービスネットワークを展開。1999年ウィーン証券取引所上場。2024年売上高23億6,000万ユーロ(約4,106億円)。​​​​​​​​​​​​​​​​

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