コネクレーンズ、コロンビア大手ターミナルからRTGクレーン25基を受注

・既存機10基の遠隔監視対応改造も、ヤード近代化を支援

コネクレーンズ (Konecranes):2025年9月18日

コネクレーンズは、コロンビアの主要港であるカルタヘナ(Cartagena)港の大手コンテナターミナルから、ゴムタイヤ式ガントリークレーン(RTG)25基を受注した。併せて、同ターミナルが保有する既存RTG10基を遠隔監視対応に改造する追加契約も締結。同社は、継続中のヤード近代化プロジェクトを通じて、顧客のオペレーション効率向上を強力に支援する。

今回の契約は、2025年第3四半期に締結された。新規クレーンは2026年第4四半期から2028年第1四半期にかけて、5回に分けて納入される予定だ。

■継続的なパートナーシップで近代化を推進

今回の新規受注は、コネクレーンズが同ターミナルの広範な近代化計画を支援する継続的な取り組みの一環である。同社は、自社の統一された技術を提供することで、ピーク時のコンテナ取扱量を確保しつつ、計画外の作業中断を最小限に抑えるシステム構築に貢献する。

現在、同社は、他社製RTG37基を遠隔監視対応に改造するプロジェクトも進めている。また、同ターミナルには、すでにコネクレーンズ社製のストラドルキャリア2台とリーチスタッカー4台が稼働しており、両社の連携はさらに強化されている。

■高生産性と安全性を両立するソリューション

コネクレーンズが提供する技術は、遠隔監視によるトラックレーン作業やスタッキング作業など、多岐にわたるソリューションを含む。
<主要技術>
・先進のガントリー技術:オペレーターの直接操作なしにガントリー移動を遠隔監視。
・トラック誘導・リフト防止システム:安全性を高め、オペレーションを制御。

新規RTGシステムは、ターミナルの既存IT・OT(運用技術)インフラと統合され、ネットワーク、ヤード管理、遠隔操作ステーションとシームレスに連携する。これらのクレーンは、高密度コンテナヤードのバース付近に配置され、24時間365日の高効率稼働が期待される。コネクレーンズ社はサービスレベル契約を通じて、長期的なサポートも提供する。
コネクレーンズ社のRTGディレクター、ヘイッキ・クレク氏は、「当社のRTG技術は、比類ない生産性を約束する。この性能と、世界中で実証された当社のクレーンの信頼性が、顧客が頼りにする24時間体制のオペレーションを可能にする」とコメントしている。

■港湾自動化の「道」を提示

コネクレーンズ今回の受注は、同社が提唱する「港湾自動化への道」の具体例だ。このコンセプトは、コンテナターミナルが段階的に生産性と安全性を向上させることを目的としている。スマート機能から完全自動化まで、監督下での運用や遠隔操作を通じて、スムーズに自動化の力を導入できる。このアプローチはすべてのコンテナハンドリング機器ブランドに適用可能であり、最終目標が完全自動化でなくても、その柔軟性が鍵となる。

この顧客であるコロンビアのターミナルは、世界銀行とS&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスの2023年コンテナ港湾パフォーマンス指数で、パフォーマンス、効率性、先進技術、接続性、大型船対応能力において高い評価を得ている。コネクレーンズ社は、こうした先進的なターミナルとの協業を通じて、マテリアルハンドリング業界におけるリーダーシップをさらに確固たるものにしている。

■ コネクレーンズ (Konecranes)について

コネクレーンズは、世界を支えるマテリアルハンドリングのグローバルリーダー。マテリアルハンドリング分野におけるグローバルリーダーとして、コネクレーンズ(Konecranes)は多岐にわたる業界の顧客に対し、革新的かつ信頼性の高いソリューションを提供している。同社は、日々の改善から重要な局面での技術的飛躍に至るまで、常に業界のベンチマークを更新し続けており、安全性・生産性・持続可能性の観点から最適解を追求する姿勢を貫いている。

現在、世界50カ国以上に約16,500名の専門職を擁するコネクレーンズは、あらゆる現場で「必要なものを、必要な場所へ」確実に運ぶ存在として、グローバル市場から厚い信頼を獲得している。

2024年のグループ売上高は42億ユーロ(約7,308億円、174円換算)に達し、堅調な業績を記録。なお、同社株式はナスダック・ヘルシンキ市場に上場されており、ティッカーシンボルは「KCR」である。

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