中国油圧空気圧シール業界、2025年1〜7月期も堅調な成長を維持

・売上高は前年同期比12.7%増の524億円、輸出も10.5%の増加

中国液圧気動密封件工業協会(CHPSA)が9月10日に発表した統計によると、2025年1-7月期における中国の油圧・空気圧・シール業界は安定した成長を続けており、主要経済指標で前年同期を上回る実績を記録した。

同協会の主要連絡先企業の統計データによると、業界全体の工業売上高は524億5,000万元(約1兆570億円)に達し、前年同期比12.7%の大幅な増加となった。このうち、油圧・空気圧・シール業界単体では484億9,000万元で、同11.0%の成長を示した。

■業界別では空気圧が最も高い伸び

業界別の詳細を見ると、空気圧業界が最も好調で、工業総生産高は172億3,000万元となり、前年同期比15.4%の高い成長率を記録した。シール業界も166億5,000万元で13.9%の増加と堅調な推移を見せている。

一方、油圧業界は141億2,000万元で成長率3.6%にとどまり、流体動力機器業界は4億9,000万元で前年同期比0.9%のマイナス成長となった。

■対外貿易も好調、輸入がプラスに転換

対外貿易面では、油圧・空気圧・シール製品の累積輸出額が39億米ドル(約5,850億円)に達し、前年同期比10.5%の増加となった。業界別では、空気圧業界の輸出が18.2%増の12億米ドルと最も高い伸びを示し、シール業界も10.7%増の9億9,000万米ドルと好調だった。油圧業界の輸出は17億1,000万米ドルで5.6%の増加となった。

輸入面では、累積輸入額が34億8,000万米ドル(約5,220億円)となり、前年同期比1.1%のプラス成長に転じた。特に油圧業界の輸入が15億米ドルで8.1%の大幅な増加を記録した一方、空気圧業界は10億5,000万米ドルで10.4%のマイナスとなった。

■第3四半期は需要に一部陰り

協会では、第3四半期に入って需要側に圧力がかかっており、受注量の伸びが鈍化していることを指摘している。ただし、依然として機械工業や国内産業全体よりも高い成長率を維持しているとしている。

中国の油圧・空気圧・シール業界は、建設機械、工作機械、自動車産業などの基盤となる重要産業であり、今後の動向が注目される。同協会では、より詳細なデータや経済運営分析について、統計部への問い合わせを受け付けている。

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