ボッシュ・レックスロス、工作機械の自動化と高精度化を支援する新技術を提案

ボッシュ・レックスロス(Bosch Rexroth):2025年9月15日

工作機械業界の市況が依然厳しい中、メーカー各社は差別化を図るための新たな解決策を模索している。ボッシュ・レックスロスは、この課題に対しリニアモーション技術を核とした自動化・高精度化ソリューションの提供で貢献する姿勢を示した。

同社リニアモーションテクノロジー事業部 セールス担当副社長フォルカー・デッシュ(Volker Desch)氏は、「工作機械におけるプロセス自動化分野に大きな潜在力がある」とし、ワークの自動搬送や工具交換など、低コストでのハンドリングソリューション導入を提案する。ボッシュ・レックスロスでは、単軸・多軸構成のメカトロニクス・ハンドリングロボットをスマートeツールで直感的に選定・設計でき、駆動系や制御を含めて組み立て済みのサブシステムとして提供。迅速な立ち上げを可能にしている。

この「スマート・メカトロニクス・ビルディングシステム」により、重荷重軸上を移動するロボットによる省スペースのトップローディングや、板金搬送、工程間の柔軟なワーク移送、包装分野向け高速ピック&プレースなど、幅広い用途に対応できる。また、新開発のデュアルベルト軸(サイズ280)は、1台あたり385kg、合計770kgの可搬を実現。2台の組立ロボットや協働ロボットを1軸上で同期・独立駆動でき、省スペースかつ短サイクルの生産を可能にする。

さらに高精度加工分野に向け、特許取得済みの「サーモ・コンペンセーティング・レールシステム(TCRS)」を展開。ガイドレールに温度補正機能を統合することで、加工精度を最大75%向上させ、プロセス安定性と歩留まり改善に寄与する。位置測定機能もリニアガイドに直接組み込むことができ、リニアモータ用エンコーダやガラススケール代替として高精度化を支える。

ボッシュ・レックスロスは、これらのソリューションにより工作機械メーカーの競争力強化と製品ポートフォリオ拡大を後押しする考えだ。

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