ダンフォス、オフハイウェイ機械向けデュアルパス推進システム用MP1Tタンデムポンプを発表

ダンフォス(Danfoss ):2025年9月16日

ダンフォスパワーソリューションズ (Danfoss Power Solutions)はこのほど、MP1中出力クローズドループ油圧プラットフォームの新製品として、MP1T軸流ピストンタンデムポンプを発表した。MP1Tは、建設機械やその他デュアルパス推進システムを採用する機械向けに設計されており、回転効率の向上、制御性の強化、そして同クラス最短のポンプ長を実現している。

MP1Tは、総合効率において業界トップクラスを誇り、所有コストの低減にも寄与する。既存MP1製品で実績のある回転キットを採用し、同クラス製品に比べ最大6%の機械効率向上を実現した。また、システム圧力を低減することで消費電力と発熱を抑制し、冷却負荷を最小化することでさらなる省エネ効果を発揮する。

制御面では、H1およびMP1プラットフォームで採用されるPLUS+1®準拠の制御を活用し、機械生産性の向上と操作者の操作性向上を実現。制御方式は、電動変位制御、前進・ニュートラル・後退制御、非フィードバック比例電動制御、手動変位制御、非フィードバック比例油圧制御など、多彩なオプションを備える。

設計面では、コンパクトかつ堅牢な構造により機械への組み込みやメンテナンスが容易となっている。MP1Tは、次善の製品に比べ全長が33mm短く、エンジンルーム内でのスペース確保や設置・整備作業の効率化に貢献する。ポート配置も対向型でホース配管が容易であり、ポートのない「クリーンサイド」を設けることで機械設計やメンテナンスの簡素化を図った。さらに一体成形ハウジングにより、油漏れリスクも低減している。

ダンフォスパワーソリューションズ のハイドロスタティクス部門 グローバル営業開発マネージャー、Fumiaki Egawa氏は「新型MP1Tタンデムポンプは、信頼性の高いMP1プラットフォームをベースに、単体ポンプと同等の実績ある技術を提供する。優れた効率性、コンパクト設計、豊富な制御オプションにより、デュアルパス推進用途の新たな標準を打ち立てる。また、当社のモーター、バルブ、ホース・継手、電子機器、ソフトウェアと組み合わせることで、機械性能を最大化するシステムソリューションの提供が可能だ」とコメントしている。

MP1Tは28ccおよび32ccの排気量で提供され、今後さらに排気量のラインアップ拡充を予定している。最大使用圧力は350bar。適用機械は、コンパクトトラックローダー、スキッドステアローダー、ミニローダーなどの建設機械に加え、キャリア/フォワーダーやモアなどのデュアルパス機械にも対応する。

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