山東臨工(SDLG)、タイTCCグループと合弁販売会社を設立

・バンコクで開業式典、東南アジア市場への本格参入を加速

中国の建設機械大手、山東臨工工程機械有限公司(SDLG 、以下、山東臨工)は9月5日、タイのTCCグループとの合弁による販売・金融会社の開業式典をバンコクのImpact Forum国際会議センターで開催した。同社副総経理兼マーケティング会社総経理の史生勇氏がタイ側パートナーと正式に合弁協定に署名し、東南アジア市場への本格参入に向けた体制を整えた。

■「製品+サービス+金融」の三位一体戦略を展開

史氏は開業式典において、「この合弁会社設立は、当社の『非常規運営、飛躍的発展』という企業方針を実践する重要な施策であり、タイ及び東南アジア市場への参入と現地パートナーとの価値連鎖構築における重要なプラットフォームとなる」と述べた。

新会社では、市場対応力とサービス能力の大幅な向上を図るとともに、顧客の設備購入ハードルを下げる柔軟な融資プランをカスタマイズして提供。機器選定から金融支援、アフターメンテナンスまでの全ライフサイクルにわたる統合ソリューションを展開し、「製品+サービス+金融」の三位一体による価値提供を実現する方針だ。

■現地リソースを活用した包括的サービス体制を構築

タイ側代表者は、「合弁会社は臨工の先進的な製品技術とTCCの現地リソース・経験を最大限に活用し、販売ネットワークの構築を加速させる。臨工の全製品ラインアップとソリューションを提供するとともに、部品供給、修理サポート、設備管理などを含む標準化・専門化されたアフターマーケットサービス体制を確立する」と説明。顧客の全ライフサイクルにわたる価値管理の提供を目指し、山東臨工とともに東南アジア市場のさらなる開拓を進める考えを示した。

式典では史氏が合弁会社に授権プレートを授与し、同社がタイにおける臨工全製品シリーズの販売・サービス資格を正式に取得したことを示した。会場では山東臨工が新たに発表したHシリーズ油圧ショベル製品も展示された。

■グローバル展開を加速、「一帯一路」沿線で存在感拡大

現在、山東臨工は世界各地に複数の海外生産拠点とマーケティングセンターを設立し、160か国・地域以上に製品を輸出。海外事業の売上比率は継続的に向上している。特に「一帯一路」沿線地域では、東南アジア、中東、アフリカ、中央アジアなどをカバーする販売・サービスネットワークを初期段階で形成している。

タイ市場においては、同社の建設機械は交通、エネルギー、鉱業などの大型プロジェクトに幅広く参画しており、高い信頼性と優れたサービスにより良好な評価を獲得している。

今回の合弁会社設立により、山東臨工は東南アジア市場での競争力をさらに強化し、現地密着型のサービス展開を加速させる構えだ。

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