中联重科(Zoomlion)、ドイツ工場で初のクレーン付きトラックを出荷、欧州現地化戦略が新段階へ

中联重科股份有限公司(Zoomlion Heavy Industry Science & Technology、本社:湖南省長沙市):2025年9月10日

中国の建設機械大手、中联重科(Zoomlion)のドイツ子会社ヴィルバート(WILBERT)工場で、初のナックル式トラッククレーンが完成し、スロバキアの顧客への納入が完了した。同社の欧州現地化戦略における重要なマイルストーンとなる。

■買収から7年、製造拠点の多角化を推進

中联重科は2018年にドイツのヴィルバート社を買収。以来、海外生産基地の拡張・高度化を継続的に推進してきた。ヴィルバート工場は、従来の建設用クレーン単一製造から、建設機械、コンクリート機械、工事用クレーンを網羅する総合製造基地へと転換を図っている。今回出荷されたナックル式トラッククレーンは、この戦略展開の新たな成果である。

■「中国技術+欧州製造」のハイブリッド製品

納入されたのはZLK7600V803型で、欧州現地のスカニア製シャシーと中联重科のナックル式クレーン技術を最適統合した製品。CE認証や欧州道路交通規則に完全準拠しながら、優れた起重性能と高いコストパフォーマンスを実現している。欧州市場の厳格な作業条件と規制基準に特化した設計により、複雑な資材運搬・吊上げ作業に柔軟に対応可能。

現地生産による納期短縮と市場適応性向上について、スロバキアの顧客代表ティボール氏は次のようにコメントしている。「中联重科ドイツ子会社ヴィルバート工場から欧州市場初のトラッククレーンを受け取りました。同社は我が国のニーズに適合した大型建設機械製品ラインを着実に推進しています。今年は中国との商業協力30周年という節目の年でもあり、この新設備は象徴的な贈り物となりました」

■欧州製造ネットワークの本格展開

中联重科は近年、欧州現地化戦略を継続的に深化させ、市場競争力強化と高級装備製造基地構築を進めている。ドイツ・ヴィルバート工場に加え、今年はハンガリー高所作業車工場、ドイツ第二工場を新設。多品種高級装備をカバーする欧州製造ネットワークの完成を加速し、現地供給効率と市場対応速度の向上を図っている。

現在、同社は海外に13の研究開発・製造基地、30以上の主要業務拠点を構築し、170以上の国・地域に製品・サービスを展開している。今後も現地化の優位性を活かし、海外市場での製品ラインナップ拡充、市場カバレッジとサービス対応力の強化を通じて、中国製造業の国際的ブランド価値向上を目指すとしている。​​​​​​​​​​​​​​​​

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