ダンフォス、自律制御ソフトにジオフェンス機能を追加したACL 4.0をリリース

・オフハイウェイ機械向け自律運転技術の新展開

ダンフォス (Danfoss):2025年9月5日

デンマークのダンフォス・パワー・ソリューションズ(Danfoss Power Solutions)は9月5日、オフハイウェイ機械向け自律制御ライブラリ「PLUS+1® Autonomous Control Library(ACL)」の最新版となるACL 4.0をリリースしたと発表した。新版では、特定の地理的エリアに仮想境界を設定するジオフェンス機能を新たに導入し、機械の位置追跡と信頼性向上を実現している。

■事前構築済みソフトブロックで開発期間短縮

PLUS+1 ACLソフトウェアは、認識、測位、ナビゲーションなどの分野をカバーする事前プログラミング・テスト済みのソフトウェアブロックで構成されている。ユーザーはこれらのブロックを機械のソフトウェアアプリケーションに統合することで、ゼロからソフトウェアを開発する必要なく、移動機械に自律機能を追加できる。建設機械メーカーや販売代理店のエンジニアリングチームを対象としており、開発時間とコストの大幅な削減が可能だ。

■5つの新ソフトウェアブロックを搭載

ACL 4.0には以下の新しいソフトウェアブロックが含まれている:
・境界記録機能:オペレータが特定エリアを走行することで境界を作成し、ポリゴンをファイルに保存
・境界変換機能:地理座標を使用してポリゴンを生成し、より精密な境界を作成
・境界読み込み機能:ジオフェンスチェッカーで使用するポリゴンファイルを読み込み、機械の用途に応じて事前保存されたファイルから選択可能
・ジオフェンスチェッカー:車両座標と境界を比較し、境界の最寄り点へのベクトルと直線距離を提供
・GNSS変換機能:GNSS位置を機械内の指定ポイントに変換する独立ブロックで、GNSSアンテナ設置の柔軟性を向上

■レベル3自律運転機能を強化

複数の境界定義手段により、ACL 4.0は空港地上支援、建設業界などの分野でのジオフェンス需要に対し、より大きな柔軟性を提供する。PLUS+1との統合により、従来のジオフェンス作成手法と比較して使いやすさも向上している。
ACL 4.0はレベル3自律機能を強化しつつ、より高度な機能の基盤も提供する。レベル3自律運転は移動機械に自動運転機能を導入し、オペレータの経験レベルに関係なく作業の一貫性を実現。精度と生産性を向上させながら安全性も向上させる。

同社自律運転部門責任者のアダム・カウ氏は「自律制御ライブラリにジオフェンス機能を統合することで、お客様は柔軟で使いやすいパッケージでより大きな運用制御を実現できる」と述べ、「ACL 4.0は、実証済みソフトウェア、堅牢なハードウェア、開発専門知識を結合して比類のない価値を提供する当社のDelivered Autonomy戦略を体現している」とコメントした。

ダンフォス・パワー・ソリューションズの自律運転機能の詳細は同社の自律ソリューション専用ウェブページで確認できる。

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