荏原、和歌山市より六十谷第2浄水場の東施設ポンプ機械設備工事を受注

荏原製作所は9月10日、和歌山市企業局より六十谷第2浄水場(以下:本機場)の東施設ポンプ機械設備工事を受注したと発表した。老朽化した浄水インフラの刷新と災害対応力の強化を目的とした本プロジェクトは、地域産業を支える工業用水供給の安定化に向けた重要な一手となる。

■背景:繊維産業都市の水インフラ再構築

六十谷第2浄水場は、紀の川下流域の工場群に工業用水を供給する基幹施設として、50年以上にわたり地域産業を支えてきた。和歌山市では、南海トラフ地震などの大規模災害への備えを含め、浄水能力100,000㎥/日の新施設を東側用地にて整備中。荏原はこの更新事業の一環として、ポンプ設備の刷新を担う。

■工事概要:高性能ポンプで供給力を強化

今回導入される主な機器は以下の通り:

ポンプ種別 型式 仕様 台数
立軸斜流ポンプ 600VZM型 Φ600mm × 38m³/min × 揚程15m × 132kW 3台
両吸込渦巻ポンプ 500×350CHNM型 Φ400mm × 34.8m³/min × 揚程37.5m × 300kW 3台

  • 工期:2025年7月5日~2027年3月20日
  • 施工場所:和歌山県和歌山市六十谷108-2 六十谷第2浄水場内

荏原は、排水能力の向上とメンテナンス性に優れた設備を提供することで、安定供給と災害対応力の両立を図る。

■今後の展望:E-Vision2030と社会インフラの未来

荏原が掲げる長期ビジョン「E-Vision2030」では、「地球にやさしい社会」「安全・安心な社会インフラ」「水や食料に困らない世界」の実現を目指す。今回の受注は、社会システム事業におけるインフラ強靭化の象徴的な取り組みであり、持続可能な社会づくりへの貢献を体現するもの。

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