ホロット(Haulotte)、25年上期売上は高所作業車市場低迷で 27%減

ホロット(Haulotte):2025年9月9日

仏高所作業車メーカーのホロット(Haulotte)は9月9日、2025年上期(1~6月)の連結決算を発表した。世界的な高所作業車市場の急激な縮小が続く中、売上高は前年同期比27%減の2億6,400万ユーロとなり、事業環境の厳しさを示した。

同社によると、世界市場は複数期連続で縮小傾向にあり、関税や地政学リスクなどの不確実性が影響している。特に大手レンタル会社が投資を慎重化しており、需要回復が遅れているという。

地域別では、欧州が堅調で同7%減にとどまった。販売数量は増加したものの、製品構成の悪化が影響した。アジア太平洋地域は36%減、北米は48%減、ラテンアメリカは34%減と軒並み落ち込みが大きかった。事業分野別では、機械販売が32%減となった一方、レンタルは4%増、サービスは3%増と健闘を見せた。

収益面では、営業利益は100万ユーロと前年同期比2,900万ユーロ減少し、売上高営業利益率は0.6%となった。販売数量減や製品構成の悪化、価格下落圧力が要因。最終損益は2,100万ユーロの赤字(売上高比マイナス8%)で、金融費用やユーロ高、繰延税金資産の調整が響いた。

純有利子負債(IFRS16等を除く)は2億900万ユーロと、期中で900万ユーロ増加した。また、6月末時点の財務制限条項について、銀行団から8月13日に無条件で免除を得たと説明している。

2025年下期については、レンタル大手が既に2026年に向けた投資計画へシフトしていることから、「営業利益の顕著な改善は見込めない」として慎重な見通しを示した。

■2025年上期決算概要
・売上高:2億6,400万ユーロ(前年同期比27%減)
・欧州:7%減、アジア太平洋:36%減、北米:48%減、ラテンアメリカ:34%減
・機械販売:32%減、レンタル:4%増、サービス:3%増
・営業利益:100万ユーロ(売上高比0.6%、前年同期比2,900万ユーロ減)
・純損失:2,100万ユーロ(売上高比マイナス8%)
・純有利子負債:2億900万ユーロ(期中900万ユーロ増)
・銀行団との財務制限条項免除を合意済み
・2025年下期も回復は困難との見通し

ニュースリリース

2025年上期レポート