・Applied Intuition社と協業開始、AI・ML活用で完全自律化を加速
コマツは9月10日、米Applied Intuition社(アプライド・インテュイション、カリフォルニア州)との協業を通じ、次世代鉱山機械の基幹技術となるソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)アーキテクチャおよび自動化車両プラットフォームの共同開発に着手したと発表した。
鉱山現場では、過酷な作業環境と慢性的な人手不足が深刻化しており、コマツは完全自律化を含む技術革新によって、持続可能な鉱山運営の実現を目指す。今回の協業では、Applied Intuition社が有する先進的なAI・シミュレーション技術と、コマツが長年培ってきた自動運転技術を融合。思考・学習・進化する鉱山機械の開発を加速させる。
■SDVアーキテクチャと自動化技術の融合
共同開発される自動化車両プラットフォームは、以下の3機能を中核に据える:
- SDVアーキテクチャ:車両機能をソフトウェアで定義する設計思想に基づき、サイバーセキュリティおよびデータ管理技術を統合。これにより、機械のライフサイクル全体にわたり、機能のタイムリーなアップデートが可能となる。
- 拡張可能な自動化機能:複数機種間のシステム連携を実現し、複雑な鉱山オペレーションにおける車両管理効率を大幅に向上。操作支援から完全自動化まで対応可能な拡張性を備え、現場ニーズの変化にも柔軟に対応する。
- AI・機械学習による適応制御:現場環境の変化を継続的に学習し、個別鉱山に最適化された制御・機能改善を実現。これにより、高精度かつ効率的なオペレーションが可能となる。
■マイニング分野での価値創造へ
コマツは本協業を、マイニング分野における新たな顧客価値創出に向けた重要な成長投資と位置づける。次世代鉱山機械の開発を通じて、安全性・生産性・環境性能を兼ね備えたクリーンな鉱山現場の実現を目指し、ソリューションパートナーとしての役割を一層強化していく。
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