・高精度・高生産性を標準装備で実現、MX推進を加速
DMG森精機は9月3日、複合加工機「NTXシリーズ」の第3世代機「NTX 1000/2000/2500/3000 3rd Generation」の販売を開始した。設計改善や新技術の搭載に加え、従来オプションだった機能を標準装備とすることで、精度・生産性を大幅に高めたのが特徴。人手不足や複雑形状ワークへの対応など、生産現場の課題解決に資する「MX(マシニング・トランスフォーメーション)」の実現を後押しする。
NTXシリーズは2010年の発売以来、航空・宇宙、医療、エネルギー、EV、金型、半導体、精密機械など幅広い分野で導入が拡大している。新世代機では400V化した高剛性主軸「turnMASTER」、ターンミル主軸「compactMASTER」、高いミーリング能力を備えた「turretMASTER」を採用。全軸フルクローズドループ制御や機体冷却水循環による熱変位抑制も標準搭載し、切削能力と加工精度を一段と向上させた。
操作性では、タッチパネルとキーボード入力を融合した新UI「ERGOline X with CELOS X」を採用し、段取り作業を支援する「セットアップアシスタント」で準備時間を短縮。さらにテクノロジーサイクルを用いることで、ギヤ加工や研削、計測といった従来専用機に依存していた工程を1台に集約できる。
また、ロボットシステム「MATRIS」、ガントリローダ、バーフィーダなど自動化ソリューションを提供。切りくず・クーラント・ミストの「加工3悪」に対しても、ステンレスカバーや大容量クーラントタンク「zero-sludgeCOOLANT pro」、ミスト捕集装置「zeroFOG」を標準搭載し、長時間安定稼働と環境負荷低減を両立した。クーラント寿命の延長やCO₂排出削減効果も見込まれる。
エネルギー効率の面でも、自社開発の高効率トランスや「GREENmode」、クーラントポンプの集約などにより、消費電力を従来比で12%削減。サステナブル生産と収益性向上の両立を支援する仕様となっている。
同社は「複数工程の集約による効率化と長時間連続稼働により、利益拡大と持続可能な生産に大きく貢献できる」としている。
写真はNTX 3000
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