メッツォ (Metso)、鉱業向けにデータ駆動型パフォーマンスサービスを投入

・設備信頼性・操業最適化を支援、AI診断で解決時間最大50%短縮

フィンランドに本拠を置くメッツォ (Metso)は9月4日、鉱業業界向けに新たな「Data-driven Performance Services(データ駆動型パフォーマンスサービス)」を発表した。同サービスは、設備状態の監視・診断を高度化し、事業者が生産ロスや安全リスクを回避しながら、安定した操業最適化を実現することを目的としている。

■AI診断と専門家ネットワークで課題解決を迅速化

新サービスは、AIを活用した解析や診断機能と、グローバルに拡大するMetsoの専門家チームを組み合わせたもの。ライブデータに基づく遠隔監視とトラブルシューティングにより、現地検査や常駐専門員への依存度を低減する。

同社ミネラル事業部門のデジタル担当バイスプレジデント、アルットゥ=マッティ・マティンラウリ氏によれば、実際の顧客案件では解決時間を最大50%短縮し、また1,400時間の稼働ごとに平均して潜在的リスクを1件特定、未然に防止することで1件あたり約8時間の生産損失を回避したという。

2段階のスケーラブルサービス
提供されるサービスは運用・保全チーム向けに2つのレベルで展開される。
• Data-driven Technical Support:ライブ稼働データによる迅速なトラブルシュートと課題解決。初回修理完了率を高め、生産損失を削減する。
• Data-driven Condition Monitoring:AI解析と専門診断による機器故障の早期検知。優先度付けされた対応により突発停止や安全リスクを軽減、稼働率と信頼性を向上させる。必要に応じてLife Cycle Servicesと組み合わせ現場修繕も迅速に実施可能。

■鉱物処理・製錬のデジタル化を推進

同社は鉱物処理および金属製錬におけるデジタル化を重点領域と位置づけ、測定・安定化・稼働率向上・自動化・予測最適化という5段階で操業の高度化を提案している。これらの基盤には、長年の顧客協業で得られたデータとノウハウが生かされている。

■メッツォ (Metso)について
メッツォは骨材処理、鉱物加工、製錬分野における持続可能技術とサービスのリーディングカンパニー。世界約50カ国に1万7千人規模の従業員を擁し、2024年の売上高は49億ユーロ。同社株式はナスダック・ヘルシンキに上場している。

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