プライメタルズ、カルデミル焼結プラントのデジタル化強化工事を受注

ロンドン=2025年9月3日、プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies、本社・ロンドン)は、トルコの鉄鋼メーカーKarabük Demir Celik Sanayive Ticaret A.S.(カルデミル)より、焼結プラントのデジタル化強化工事を受注した。No.1およびNo.2焼結プラントの既存レベル2システムを更新するとともに、No.3には新たに「Sinter Optimizer」を導入する。

今回のプロジェクトは、リアルタイムデータ収集、自動分析、AI駆動の自動制御を組み合わせた次世代ソリューションにより、生産安定化と効率向上を実現することを狙いとしている。3基すべてのプラントでクローズドループ運転を可能にし、エラー率の低減や運転状況の可視化を進める。

カルデミルのオペレーショナルテクノロジー担当、Sefa Çetinkaya氏は「既存システムの更新と次世代ソリューション導入は、当社のデジタルマスタープランにおける重要なマイルストーンだ。IIoTやAIを含む先端技術の導入で、さらなる生産能力強化を図る」とコメントしている。

プロジェクトの特徴の一つは、Sinter OptimizerとカルデミルのSAPインフラとの統合である。これにより、重要な生産情報がシームレスに連携され、迅速な意思決定やコスト削減につながる。標準化された制御哲学に基づき、365日24時間の最適運転を支援し、製品品質の一貫性を確保する。

カルデミルはトルコを代表する鉄鋼メーカーで、カラビュック市の一貫製鉄所を拠点に高品質鉄鋼製品を世界市場へ供給している。地域経済における存在感も大きく、同社のデジタル化強化はトルコ鉄鋼業の競争力強化にも直結する。

プライメタルズ テクノロジーズは三菱重工グループ100%出資の企業で、鉄鋼業向けのエンジニアリング、プラント建設、ライフサイクルサービスを展開。世界約7,000人の従業員を擁し、電機・自動化・デジタル化・環境分野を含めた総合ソリューションを提供している。

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