・誘導加熱装置の導入で省エネと操業効率化、カーボンニュートラル対応を加速
スチールプランテック(SPCO、横浜市西区)と三井E&Sパワーシステムズ(MESPS、東京都千代田区)は9月4日、誘導加熱装置を備えた条鋼圧延用直送圧延設備(HDR)の国内販売に関する協業を開始すると発表した。従来の化石燃料加熱炉に代わり誘導加熱を採用することで、省エネ効果を高めるとともに操業効率を向上させ、鉄鋼業のカーボンニュートラル実現に寄与する。
SPCOは連続鋳造設備や圧延設備で豊富な納入実績を有し、MESPSは高周波誘導加熱装置で国内トップシェアを誇る。両社は今回の協業により、SPCOの直送圧延設備とMESPSの省エネ型誘導加熱装置を組み合わせたソリューションを提供。鋳片搬送のタイムサイクル・温度分布シミュレーション、フレキシブルなレイアウト設計、電源・付帯設備を含めたトータルエンジニアリングを強みとして打ち出す。
さらに、SPCOの連続圧延システム「EBROS™(イブロス)」を併せて導入することで、歩留まり改善や生産性向上を実現。加熱炉スペースを誘導加熱装置に置き換えたレイアウト提案により、設備全体の省エネ性能を一層高める。
両社は今後、誘導加熱型直送圧延設備の市場需要を創出し、補助金制度の活用支援も含めて投資環境に配慮した提案を展開していく考えを示している。
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