テレックス (Terex):2025年9月2日
米国コネチカット州ノーウォーク発―テレックス(NYSE: TEX)は米国時間2025年9月2日、イタリア・ミラノを拠点とするグローバルクレーンメーカー、ライモンディ・クレーン(Raimondi Cranes SpA)へテレックス®ブランドのタワークレーンおよびラフテレンクレーン事業を譲渡する最終契約を締結したことを発表した。
譲渡にはイタリア・フォンターナフレッダのタワークレーン製造工場、同国クレスペッラーノのラフテレンクレーン工場、さらに米国ノースカロライナ州ウィルミントンに位置する北米クレーン事業のサービス・サポート拠点が含まれる。本取引は各国当局の承認および一般的なクロージング条件が満たされたのち、2025年下半期の完了が見込まれている。
テレックス社長兼CEOであるサイモン・メースター氏は「ライモンディ社との合意に至ったことを嬉しく思う。業界屈指のイノベーション力と顧客サービスを誇るメーカーであり、タワークレーンとラフテレンクレーン事業は、イタリアを本拠とするグローバル専門クレーンメーカーの一員となることでさらなる発展が期待できる」とコメントした。また、同氏は「移管期間中もテレックスは一貫して顧客をサポートする。全従業員のこれまでの貢献に感謝し、ライモンディ社と協力しながら誠実かつ透明性のある変革を進めていく」と述べている。
一方、ライモンディ・クレーンのグループCEOであるルイジ・マッジョーニ氏は「本戦略的買収は、当社が世界的なリフティングコングロマリットへと進化する節目だ。テレックスのタワークレーンとラフテレンクレーン事業を統合することで、お客様への提供価値を拡大し、持続的且つ加速的な成長への道筋を築く」と語った。
譲渡後、テレックスは事業ポートフォリオの循環性低減と成長加速、さらに「マテリアルズプロセッシング」「エリアル」「環境ソリューション」の3事業セグメント間のシナジー最大化を推進していく構えだ。なお、オーストラリア・ブリスベンおよびインド・Hosur工場で生産されているFrannaブランド・ピック&キャリークレーン事業は譲渡対象外であり、引き続きテレックス体制で運営される。
■テレックスについて
テレックスは全世界で展開する建設機械メーカーであり、資材処理機械、廃棄物リサイクル機器、モバイル高所作業車(MEWP)、電力産業向け機器の設計・製造・サポートを行っている。主要拠点は北米、欧州、アジア太平洋地域。デジタルソリューションも活用し、顧客の投資価値最大化を目指したライフサイクルサポートを提供する。最近では、静音・無排出電動モデルや再生可能エネルギー対応、廃棄物からの資源回収支援機器など、環境配慮型製品の拡充に注力している。
■ライモンディ・クレーンについて
ライモンディ・クレーンは1863年創業、イタリア・ミラノに本社を構えるヘビーデューティリフティング機器の老舗メーカー。これまでに17,000台超のクレーンを世界中の顧客に納入してきた実績を持つ。品質・イノベーション・顧客満足に重点を置き、建設・重機分野の発展を牽引。現在はAradaグループの傘下で、グローバルリフティングコングロマリットとして今後さらなる成長を目指している。