・マレーシアの鉄鉱石・銅プロジェクト向け、省エネ型HPGRで存在感拡大
メッツォ (Metso):2025年9月2日
メッツォは、マレーシアで鉱物資源事業を展開するフォートレス・ミネラルズ社(Fortress Minerals)から、2つの主要プロジェクト向け鉱物処理設備の包括的な受注を確保した。今回の受注は、同社の「ブキ・ベシ鉄鉱石プロジェクト」と「メンガプル銅プロジェクト」に最新鋭の粉砕ソリューションを提供することで、マレーシアにおける存在感をさらに強化する。受注金額は非公開で、メッツォの鉱物事業部門の2025年第3四半期の受注分として計上される。
今回の受注の中心となるのは、エネルギー効率に優れた粉砕技術の鍵となる高圧粉砕機(HPGR)「Metso HRC™」 2台だ。これに加え、以下の設備も供給する。
・立型粉砕機「Vertimill®」
・撹拌式メディア粉砕機「Stirred Media Detritor(SMD)」
・浮遊選鉱セル「TankCell®」
・振動スクリーン
・MDポンプ、スラリポンプ
・ハイドロサイクロン「MHC™」
これらの機器の多くは、メッツォの包括的なサービスポートフォリオ「Metso Plus」に含まれる。
■省エネ型フローシートで操業コスト削減
フォートレス・ミネラルズ社のン・ムン・フェイ最高執行責任者(COO)兼プロジェクトリーダーは、今回の投資について「エネルギー効率、稼働率、プロセスの一貫性に関する9ヶ月間にわたる厳格な調査の結果だ」と述べ、メッツォの「深い技術的専門知識、信頼性の高い製品性能、そして長期的な成功を保証する強力なサポート体制」を信頼したと語った。
HRC™ HPGRと撹拌式粉砕機を組み合わせたフローシートは、メッツォが業界をリードする分野であり、従来の水平ミル回路設計に比べて大幅な操業コスト削減を実現する、最もエネルギー効率の高い粉砕方法の一つとして広く知られている。メッツォが開発したフランジロールHPGR技術は、優れた粉砕作用によりエネルギー消費量を最適化し、循環負荷を最小限に抑える。
今回のフォートレス・ミネラルズ社からの受注は、メッツォの世界的なHPGR設置数の急速な拡大に貢献するもので、この地域における持続可能な粉砕ソリューションへの需要の高まりを裏付けている。
メッツォの鉱物事業部門アジア太平洋地区営業担当バイスプレジデントであるカイ・ロネンバーグ氏は、「今回の受注は、顧客がよりエネルギー効率が高く持続可能なフローシートを導入している素晴らしい例だ。フォートレス・ミネラルズ社が、性能向上だけでなく、長期的な環境目標にも合致する先進技術を採用できるよう支援できることを誇りに思う」とコメントした。
■メッツォ (Metso)について
メッツォは、砕石、鉱物処理、金属精錬産業向けに、持続可能な技術、エンドツーエンドのソリューション、サービスを提供する世界的リーダー企業。フィンランド・エスポーに本社を置き、2024年末時点で約50カ国に1万7,000人近くの従業員を擁し、2024年の売上高は約49億ユーロ。ナスダック・ヘルシンキに上場している。
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