・輸送性・操作性・快適性を高め、オプションで業界初の全輪操舵を搭載
コマツヨーロッパ(Komatsu Europe International N.V. ):2025年9月1日
コマツヨーロッパは9月、ホイール式油圧ショベルの新モデル「PW148-11」「PW190-11」を発表した。従来機種の更新に加え、最大作業重量20トンクラスまでのラインアップを拡充し、輸送性や操作性、快適性を大幅に高めている。
両機種はユーザーからの要望を反映して開発され、強力な掘削・吊り上げ能力と耐久性を備えながらも、コンパクトで輸送が容易な点が特徴。輸送高さは3.1mと低く、通常の低床トレーラーでの搬送が可能となった。特にPW148-11は後端旋回半径が1.8mに抑えられ、狭隘現場に適する。
エンジンはコマツ製4気筒ディーゼル(出力110kWまたは129kW)を搭載し、EU Stage V規制に適合。工場出荷時からHVO(Hydrotreated Vegetable Oil)燃料に対応する。新設計のブームと後部エンジン配置により、高い吊り上げ性能を発揮する。
運転席には換気・シートヒーター付きの新型プレミアムシートを装備し、快適性を確保。主要機能はジョイスティックで操作でき、標準搭載の4台カメラによる「バードビュー」により全周視界を確保する。
また、近年利用が広がるチルトローテータや3Dガイダンスシステムにも対応。ジョイスティック操舵、ツール管理機能、トレーラ連結装置などの追加仕様も選択可能となっている。
特筆すべきは、ホイール式油圧ショベルとしては初めての「全輪操舵」オプションで、前輪操舵・全輪操舵・カニ走行の3モードを選択できる。これにより、大型機でも狭い現場で小回りが利き、壁際や溝沿いでの作業にも柔軟に対応できる。
耐久性では、新型DPF(ディーゼル微粒子フィルタ)が8,000時間ごとに交換可能で、排ガス処理は自動的に行われる。メンテナンス箇所は地上から容易にアクセスでき、機体モニタや遠隔管理システム「Komtrax」により主要機能の把握が可能となっている。
<主要仕様>
• PW148-11:出力110kW/質量14,370~16,643kg/最大バケット容量0.94㎥
• PW190-11:出力129kW/質量17,312~19,731kg/最大バケット容量1.13㎥
• 両機種とも高さ3.1m、EU Stage V適合
コマツは、建設機械・鉱山機械・産業機械・林業機械の分野で世界的に展開しており、製品・サービスを通じてインフラ整備や資源開発、森林管理など幅広い分野を支えている。
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