西尾レントオール、建機アタッチメント規格「Open-S Alliance」に日本初加盟

・建設業界のDX推進と生産性向上に寄与

西尾レントオール(大阪市中央区)は9月1日、バックホウ(油圧ショベル)用自動クイックカプラーの国際標準を策定する「Open-S Alliance」に加盟したと発表した。日本企業として初の加盟となる。

同アライアンスは、異なるメーカー間におけるクイックカプラー、チルトローテータ、各種アタッチメントの互換性を確保することを目的とした国際的な取り組みで、現在の加盟企業は20社に達する。メーカー縛りをなくすことで、現場ごとに最適なアタッチメントを柔軟に組み合わせられる点が最大の特徴だ。

日本の建設業では深刻な就労人口減少に加え、技能者不足が課題となっている。政府が推進する「i-Construction 2.0」や建設DXの一環として、生産性向上を支える技術の一つがチルトローテータであり、その普及に当たってアタッチメントの標準化が不可欠とされてきた。

同社の北山孝常務は次のように述べる。
「建設業界の生産性向上のためにはICTやDXの推進が欠かせません。その中でもチルトローテータの活用を最大化する鍵がアタッチメント標準化です。当社はレンタル業としてOpen-S規格の普及・定着に貢献してまいります」
Open-S AllianceのStefan Stockhaus議長は、「日本から初の加盟企業を迎えられたことは大きな節目」とし、グローバルな標準化がユーザーの利便性と安全性を高め、業界全体の効率化に資するとの見解を示した。

西尾レントオールは1959年設立の総合レンタル企業で、建設機械やイベント機材を国内外で幅広く展開。90年代からはICT建機のレンタルにも注力し、建設業界のDXを支える存在となっている。
同社の取り組みは、建設機械アタッチメント市場におけるオープン規格導入を日本で推し進める端緒となり、今後の建設現場の効率化や作業の柔軟性向上に大きく貢献すると期待される。

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