・茨城工場で小学生向け見学会 創業130周年記念事業の一環
建設用クレーンの老舗メーカーである加藤製作所は8月26日、茨城県五霞町の茨城工場で小学生を対象とした工場見学会を開催した。同社の地域貢献活動として2023年から継続実施しており、今年で3回目となる。
見学会には町内の小学1年生から6年生まで16名が参加。五霞町教育委員会と地域活性化団体「ごかみらいLab」との連携事業として実施された。参加した児童らは、同社の主力製品であるクレーン車の組立ラインを見学したほか、実際に運転席での試乗体験も行った。
見学では製造現場の担当者が直接説明に当たり、児童からは「あの鉄板は何に使うの?」「どのくらいの高さまで荷物を吊り上げられるの?」「週に何日働くの?」といった質問が相次いだ。同社では、こうした活発な質疑応答を通じて、ものづくりの現場への理解を深めてもらう狙いがある。
同社は1895年(明治28年)創業、2025年で創業130周年を迎える建設機械の老舗企業。建設用クレーンや油圧ショベルの製造・販売を主力事業としている。茨城工場は同社の基幹工場として位置づけられ、地域経済への貢献度も高い。
加藤社長は「建設機械メーカーとして社会インフラを支える立場にある当社にとって、ものづくりの魅力を次世代に伝えることは重要な使命」とコメント。創業130周年の節目に当たり、「これまで培った歴史と技術を基盤に、今後も地域に根差した活動を継続していく」と述べ、地域との共生を重視する姿勢を強調した。
建設機械業界では近年、担い手不足が深刻化しており、各社とも次世代の人材育成や業界理解の促進に力を入れている。同社の取り組みは、地域密着型の啓発活動として業界内でも注目されそうだ。
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