神鋼商事グループ、真岡市で新工場建設用地を確保

・半導体向けアルミ精密加工・リサイクル事業に本格着手へ

神鋼商事(大阪市中央区)のグループ会社である神商精密(東京都中央区)は、8月26日、栃木県真岡市の「真岡てらうち産業団地(第2期分譲分)」において、工場建設用地の予約譲渡に関する協定を同市と締結したと発表した。締結日は8月25日。半導体製造装置向けアルミ厚板の精密加工および加工時に発生する切削屑の水平リサイクル事業を展開する計画で、同社にとって本格的な設備投資の第一歩となる。

神商精密は、神鋼商事が掲げる「中期経営計画2026」の重点施策であるサプライチェーン構築の一環として、2024年6月に神和アルミ工業株式会社との合弁で設立された。以来、高効率な切削加工技術の導入と、循環型モデルによるCO₂削減を視野に工場要件を検討してきた。2025年度下期には、半導体製造装置向けアルミ厚板の販売管理事業にも着手する予定で、上流から下流までを一貫で担う「サーキュラーエコノミー型ビジネスモデル」を確立する構えだ。

今後は、2027年3月に真岡市から土地の引き渡しを受け、工場建設に着工。2028年7月をめどにアルミ精密加工および水平リサイクル事業を開始する計画。新拠点の稼働により、アルミ事業基盤の強化と高付加価値分野への展開を加速し、環境対応と収益力の両立を図る。

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