日新電機、本社隣接地に配電盤検査新工場を建設へ

・2027年4月竣工予定、地鎮祭を実施

日新電機(京都市右京区)は8月28日、受変電設備の構成機器である配電盤の検査新工場を本社東隣地に建設すると発表した。2027年4月末の竣工を目指し、8月27日に地鎮祭を執り行った。投資額は約50億円。既存の九条工場(京都市南区)を生産組立拠点、新工場を製品検査拠点とする体制を整える。

同社は1912年から配電盤の製造を手がけており、事業開始から110年以上を数える。半導体関連設備や蓄電所、設備デジタル化、カーボンニュートラル需要の拡大を背景に、老朽化対策と増産対応が急務となっていた。

新工場では、再生可能エネルギーの導入により年間154トンのCO2削減を図り、再エネ比率を66%に高める計画。IoTやPLCを活用した検査のデジタル化によりリードタイム短縮と能力向上(年10%増)を実現する。さらに、空調・採光の改善やDX会議室の導入など働きやすい環境整備、工場見学・ショールームの充実による顧客満足度向上、技術継承を重視した社員スキルアップ施策などを推進する。

今回の投資は、「モノづくり力の強化」「生産性向上」「サプライチェーン多重化」「人事戦略強化」「働き方改革」といった事業基盤強化策の一環。日新電機は「顧客ニーズに迅速かつ的確に応える体制づくりを進める」としている。

<新工場の概要>
所在地:京都市右京区梅津南広町8番8(本社東側)
竣工予定:2027年4月
構造:鉄骨造、地上4階建て
延床面積:約8,300㎡

<九条工場>
所在地:京都市南区吉祥院三ノ宮町132
開設:1968年1月
敷地面積:約9,700㎡
生産品目:配電盤の組み立て
従業員数:72人(2025年3月末時点)

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