・海外事業が売上の約半分を占める
■好調な収益構造が成長を牽引
成長の原動力となったのは「三大増分」と位置づける国際化、新エネルギー、アフターマーケット事業。海外売上高は16.6%増、アフターマーケット売上高は33.2%増、新エネルギー製品売上高は9.4%増と、いずれも全体の成長率を上回る勢いを見せている。
■海外展開が本格化、現地化率50%に
海外展開では、BHPビリトン、リオ・ティント、ヴァーレなど大手鉱山会社との協力が深化。主要海外工場の現地化率は50%に到達し、「グローバル購買・グローバル供給」体制の構築が進んでいる。
■製品別では土木機械が躍進
事業部門別では、土石方(土木機械)製品群が前年同期比22.4%増と大幅な伸びを記録。掘削機(油圧ショベル)事業では国内販売シェアが向上し、輸出売上高も20%増加した。ショベルローダーは連続36年間輸出業界首位を維持している。
新エネルギー分野では、新エネルギーローダーの販売量が139.4%増と急拡大。世界首位の地位をさらに強化している。
クレーン事業も回復傾向を見せ、風力発電市場に牽引されてクローラークレーンの売上高が約40%増加。トラック搭載クレーンでは新エネルギー関連売上高が120%超の成長を達成した。
■技術革新で競争優位性を確立
研究開発投入は前年同期比5.1%増加し、新エネルギーと知能化技術に重点投資を実施。上半期には新規発明特許218件、国外授権特許45件を取得している。
AI技術と建設機械の融合も進展。業界初となる散材土方「ブラックライト工事現場」や「牧羊人」知能化ソリューションを実用化したほか、無人運転鉱車100台の商用運転も開始している。
■今後の展望
徐工は「第15次5カ年計画」の策定期を迎え、高品質発展に向けた基盤固めを継続する方針。海外事業のさらなる拡大、新エネルギー・AI技術の深化、アフターマーケット事業の強化により、持続的成長を目指している。