中联重科(Zoomlion)、世界最大級のフルケーシング掘削機をアップグレード

・複雑地質や大径基礎工事に対応、杭州の市政プロジェクトに導入

 中联重科股份有限公司(Zoomlion:ズームライオン、本社・中国湖南省長沙市)は、基礎建設分野において開発を進めてきた世界最大径・4メートル級のフルケーシング(全套管式)掘削機をアップグレードし、新たに杭州市の市政工事に投入したと発表した。改良機は中国の最新排出規制「国IV」に対応しており、環境性能と施工能力の両面で強化が図られている。

 Zoomlionは、回転式掘削機や地下連続壁専用装置など幅広い基礎施工機械を展開し、その技術ラインナップで基礎工事の約8割の需要に対応可能としている。特に大径・深基礎や複雑な地質条件、カルスト地形といった難易度の高い施工ニーズに向け、「ZMシリーズ」全回転ケーシング掘削機と「ZRTシリーズ」全旋回掘削機を開発。各国・地域の排出規制(中国III、IV、欧州V規格など)に準拠し、国際市場に投入している。
 4メートル径のフルケーシング掘削機は、これまでも「蘇州・西塘河飲用水プロジェクト」で活躍。地下100メートルの高圧除藻井戸の施工で中核設備として稼働し、同社の特注機械群と連携して水環境保全に寄与した実績を持つ。今回、その成果を踏まえて協業先の昆明捷成公司と連携し、実機を大規模改修。環境規制に対応した最新仕様として再投入された。

 Zoomlion基礎建設事業部は「市場ニーズに応える柔軟性と、製品を常に改良していく姿勢を示す重要な一歩」と強調しており、今後もグローバルでの基礎工事ソリューション提供拡大を視野に技術開発を進めていく考え。

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