バルメット(Valmet):2025年8月21日
ヘルシンキ、紙パルプ産業向け技術大手バルメット(本社:フィンランド・エスポー)は、中国の顧客から新たに抄紙ライン2系列と関連オートメーションシステム、サービスを受注したと発表した。今回導入されるラインは非塗工上質紙(ウッドフリー紙)を生産する予定で、操業開始は2026年末から2027年初頭にかけて段階的に行われる。
同社はこれまでにも当該顧客に対し、抄紙・板紙生産ラインなど複数の設備を納入してきた。今回の受注は2025年第2四半期の受注分に計上され、金額は非公表としている。
バルメット中国事業担当エグゼクティブ・バイスプレジデントの朱翔東(Xiangdong Zhu)氏は次のようにコメントした。
「今回の2台の幅広かつ高速の抄紙機は、市場でも最先端の技術を搭載しており、高い生産能力と効率性を実現します。過去に納入した当社技術の性能が評価され、再び大型受注につながったことを大変嬉しく思います。この顧客はバルメットにとって中国市場における重要かつ戦略的なパートナーであり、今後も緊密に協力を続けていきたいと考えています。」
■技術的範囲
納入範囲には、原料調成設備、高速抄紙機(ヘッドボックスからリール、ワインダーまでの一連のシステム)、さらに「Valmet DNA」に代表される幅広いオートメーションソリューション、紙匹用クロージング材(ワイヤーやフェルト)、スペアパーツや消耗品パッケージが含まれる。
■企業概要
バルメットは製紙・パルプをはじめとするプロセス産業向けのグローバル技術リーダー。顧客企業のライフサイクル全般を対象に、先端技術やサービス、重要なオートメーション・フロー制御ソリューションを提供している。225年以上の産業経験を背景に、世界約40か国に1万9,000人以上の専門家を擁する。
2024年の売上高は約54億ユーロ。本社はフィンランド・エスポーに位置し、株式はナスダック・ヘルシンキに上場している。