井上石灰工業、中国に合弁会社を設立、青島華綺と連携しゴム材料分野で新展開

 井上石灰工業株式会社(高知県南国市)は8月18日、中国の青島華綺新材科技有限公司(山東省青島市)と合弁会社「青島華綺井上新材料有限公司」を設立することで合意し、調印式を行ったと発表した。

 新会社は、井上石灰工業が140年にわたり培ってきた高活性酸化亜鉛や水酸化カルシウムに関する技術・品質管理ノウハウと、青島華綺の中国国内での製造・販売ネットワークを融合。品質と価格競争力を兼ね備えた高付加価値製品を中国および東南アジア市場に供給し、世界のゴム材料分野で新たな価値創造を目指す。

 井上石灰工業は2018年から青島華綺を正規代理店とし、中国市場での展開を進めてきた。8年間の協力関係を経て、現地生産により輸入品と比べ価格競争力を確保するとともに、粉末材料をマスターバッチ化して粉塵を抑制し、作業環境改善にもつなげる。

 新会社は10月下旬に稼働予定で、初期生産能力は年間5,000トン。ゴム用プレディスパージョンマスターバッチなどを手掛ける。出資比率は青島華綺が60%、井上石灰工業が40%で、資本金は1億円。

 魏総経理は「3年以内に月間400トンの高活性酸化亜鉛販売を目指す」とし、井上社長は「互いの強みを補完し、大きなシナジーを生み出す」と述べた。

<新会社概要>
会社名:青島華綺井上新材料有限公司(Qingdao Huaqi Inoue New Material Technology Co., Ltd.)
所在地:中国青島市即墨区環秀街道三環路21号
事業内容:高活性酸化亜鉛、ゴム用プレディスパージョンマスターバッチ等の製造・販売
資本金:1億円
出資比率:青島華綺新材科技有限公司60%、井上石灰工業40%
稼働開始:2025年10月下旬予定
生産能力:5,000トン/年(初期)

 ニュースリリース